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ファクタリングに潜むリスク・注意点とは?その内容と回避する方法を押さえよう

公開日
2023.06.13
更新日
2024.10.18
ファクタリングに潜むリスク・注意点とは?その内容と回避する方法を押さえよう

スピーディーに資金調達できるファクタリングには、メリットだけでなくリスクもあります。

そこで今回は、ファクタリングのリスクをご紹介します。

リスクを回避する方法もまとめているので、ぜひご参考にしてください。

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そもそもファクタリングとは?

ファクタリングとは、企業が有する売掛金をファクタリング会社に売却して資金化する金融サービスです。

売掛先の入金日よりも早く資金が手元に入るため、資金調達の方法として利用されています。

そんなファクタリングの契約方法には、「2者間ファクタリング」と「3者間ファクタリング」があります。

ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しております。
ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説【図解あり】

2者間ファクタリング

2者間ファクタリングでは、「申込企業」と「ファクタリング会社」の2者間で契約を締結します。

売掛先を通さないため、ファクタリング会社の審査が通れば指定の口座に契約金額が振り込まれます。

これにより、スピーディーな資金化が可能です。

さらに、原則としてファクタリングサービスを利用したことが売掛先に通知されることはありません。

「資金繰りが厳しいのでは?」と売掛先に不安を与える心配がないので、安心して利用できるでしょう。

2者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しております。
2者間ファクタリングとは?メリットや手数料、利用のポイントを解説

3者間ファクタリング

3者間ファクタリングでは、「申込企業」「売掛先」「ファクタリング会社」の3者間で契約を締結します。

2者間ファクタリングとは異なり、ファクタリングサービスを利用するには売掛先から承諾を得なければならないため、資金化までに時間がかかる場合があります。

その一方で、3者間ファクタリングでは売掛先が契約に加わるため、ファクタリング会社が売掛先に直接売掛金の存在を確認できるようになります。

これにより、売掛金の未回収リスクが低くなることから、3者間ファクタリングは2者間ファクタリングに比べて手数料が低くなっています。また、同じ理由で審査にも通過しやすいのが特徴です。

3者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しております。
3者間ファクタリングとは?メリット・デメリットと利用の流れを解説!

ファクタリングに潜む5つのリスク・注意点

RISKと書かれた木のブロックの周りに日本の紙幣と貨幣

スピーディーな資金調達が実現するファクタリングには、リスクもあります。

そこで以下では、ファクタリングに潜むリスクを5つご紹介します。

1.手数料が高い場合がある

ファクタリングの手数料相場は、「2者間ファクタリングが8%〜18%」「3者間ファクタリングが2%〜9%」です。

しかし、ファクタリングは利息制限法による制約を受けていないため、ファクタリング会社が手数料を自由に設定することができます。

これにより、ファクタリング会社によっては手数料が相場よりも高い場合があります。

ファクタリングの手数料については下記コラムで詳しく解説しております。
ファクタリングの手数料ってどれくらい?種類別の相場と抑える方法をご紹介

2.資金が目減りする可能性がある

ファクタリングの利用には手数料がかかるため、多用すると運転資金が目減りする可能性があります。

ファクタリングを利用した際に受け取れる額は、売掛金から手数料を差し引いた金額です。

短期間で繰り返しファクタリングサービスを利用すると受け取り金額が減って経営が困難になる可能性があるため、注意が必要です。

3.売掛先からの印象が悪くなる可能性がある

ファクタリングサービスを利用していることが売掛先に知られると、「経営がうまくいっていないのでは?」「このまま取引を続けるのは良くないのでは?」とマイナスな印象をもたれる可能性があります。

場合によっては、今後の取引に影響を及ぼす恐れもあるでしょう。

4.売掛金の支払いが必要になることがある

ファクタリングの契約には、償還請求権がない「ノンリコース契約」と、償還請求権がある「リコース契約」の2種類があります。

日本のファクタリング契約は主にノンリコース契約ですが、ファクタリング会社によってはリコース契約を採用していることもあります。

ノンリコース契約の場合、売掛金の未回収リスクはファクタリング会社が負担します。

一方リコース契約の場合、売掛金の未回収リスクは申込企業が負担することになるため、売掛先の倒産などにより売掛金が回収できなくても、申込企業がファクタリング会社に対して売掛金相当額を支払わなければなりません。

5.悪質なファクタリング会社が存在している

ファクタリングのリスクには、悪質なファクタリング会社(ファクタリング会社を装い貸金業を行っている会社など)が存在していることも挙げられます。

悪質なファクタリング会社を利用した場合、気付かずに貸し付けと同様の契約を締結してしまう恐れがあります。

万が一契約を締結した場合は、受け取り金額が著しく低くなってしまう可能性があるため、ファクタリングサービスを利用する際は十分に注意しなければなりません。

参照:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁

悪質なファクタリング会社については下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングは違法ではない!その根拠と悪徳業者・優良業者それぞれの特徴を解説

ファクタリングのリスクは回避することができる

ファクタリングのリスクは、以下の点に注意することで回避できます。

手数料が安いファクタリング会社を利用する

高額な手数料リスクを回避したい場合は、「手数料が安いファクタリング会社」を選びましょう。

手数料を確認する方法には、複数のファクタリング会社への見積依頼が挙げられます。

提示してもらった見積りを比較し、その中から手数料が安いファクタリング会社を選べば、より売掛金に近い資金を受け取ることができます。

債権譲渡登記が不要なファクタリング会社を利用する

高額な手数料リスクと売掛先からの印象が悪くなるリスクを回避したい場合は、「債権譲渡登記が不要なファクタリング会社」を選ぶのがおすすめです。

債権譲渡登記が必要だと、その費用を申込企業が負担しなければならないため、売掛金に近い資金を受け取ることが難しくなります。

また、債権譲渡登記が必要な場合は、売掛先にファクタリングの利用を知られてしまう可能性があります。なぜなら、債権譲渡登記は法務局で誰でも閲覧することができるからです。

例えば、2者間ファクタリングでは原則としてファクタリングサービスを利用したことが売掛先に通知されないため、本来なら秘密裏に売掛金の譲渡を進められます。

しかし、債権譲渡登記が必要なファクタリング会社を利用した場合は、その事実を誰もが知れる状態になってしまうため、売掛先に知られてしまう可能性があります。

これらの点から、リスクを回避するには債権譲渡登記が不要なファクタリング会社を利用するのがおすすめです。

経営が安定している売掛先を選ぶ

高額な手数料リスクを回避したい場合は、「経営が安定している売掛先」を選ぶのもおすすめです。

経営が安定しておらず信用力が低い売掛先だと、ファクタリング会社が売掛金を回収できないリスクが高まるため、手数料が高くなる可能性があります。

その点、経営が安定していて信用力が高い売掛先の場合は、ファクタリング会社が売掛金を回収できないリスクが低くなるため、交渉次第で手数料を低く設定してもらえる可能性があります。

ノンリコース契約のファクタリング会社を利用する

売掛金の支払いリスクを回避したい場合は、「ノンリコース契約のファクタリング会社」を利用するのがおすすめです。

ノンリコース契約であれば、売掛金の支払期日前にもし売掛先が倒産しても、申込企業が代わりに売掛金を支払う必要はありません。

資金を調達できずに経営難に陥ってしまう心配がないので、安心して利用できるでしょう。

悪質なファクタリング会社の特徴を把握しておく

悪質なファクタリング会社を利用してしまうリスクを回避するためには、悪質なファクタリング会社の特徴を把握しておくことが大切です。

見積書や契約書を提示しない

第一に、見積書や契約書を提示せず口頭だけで説明してくる場合は、悪質なファクタリング会社の可能性があります。

なぜなら、口頭だけの説明だとファクタリング会社が簡単に嘘をつくことができるからです。

また、見積書や契約書がないことで、のちに「言った」「言わなかった」というトラブルが発生する可能性も考えられます。

このような事態を防ぐためにも、見積書や契約書を提示してくれない場合は利用を避けるようにしましょう。

担当者が不審な対応を取る

担当者が不審な対応を取る場合も、悪質なファクタリング会社である可能性が高いといえます。

不審な対応には、例えば「携帯電話だけでやり取りをする」が挙げられます。

ファクタリングでは、面談を通して審査を行うのが一般的です。

にもかかわらず、面談をせず携帯電話だけでやり取りを進めてしまう場合は、「顔を見られたくない」などの後ろめたい事情が隠されている可能性があります。

そのため、電話だけでやり取りするなど不審な対応が見られる場合は、利用を避けたほうが良いでしょう。

ファクタリング会社については下記コラムで詳しく解説しております。
おすすめファクタリング会社を特徴別に紹介!最適な会社が見つかる!

ファクタリングにはメリットもある

ガッツポーズするビジネスマン

ファクタリングにはリスクもありますが、もちろんメリットもあります。

そこで以下では、ファクタリングならではのメリットをご紹介します。

スピーディーに資金調達ができる

ファクタリングの最大のメリットは、スピーディーに資金調達ができることです。

例えば、銀行から融資を受ける場合は、資金を受け取るまでに2週間以上かかることがあります。

その点、ファクタリングは銀行よりも早く資金調達できる可能性があり、2者間ファクタリングなら即日資金調達も可能です。

信用情報に悪影響が及ばない

ファクタリングサービスを利用しても、自社の信用情報に悪影響が出ることはありません。

例えば、銀行から融資を受ける場合やカードローンを利用する場合は、金融機関が共有する信用情報機関に記録されます。

銀行から融資を受ける場合は、しっかりと弁済をしていれば信用が落ちてしまうことはありません。

しかし、カードローンを利用する場合は、しっかりと弁済をしていても「金利が高いカードローンを利用しなければならないほど経営難に陥っているのでは?」と判断されることがあります。

これにより、自社の信用情報に悪影響が出てしまうのです。

その点、ファクタリングは信用情報機関に申込履歴や利用履歴が記録されることはないので、自社の信用情報に影響が出ません。

融資に比べて審査に通りやすい

ファクタリングのメリットには、銀行融資に比べて審査が通りやすいという点もあります。

銀行で融資を受ける場合は利用者側の信用情報が重視されるため、例えば赤字決算が続いていると融資を断られる可能性が高いといえます。

その点、ファクタリングが重視するのは売掛先の信用情報です。

たとえ申込企業が赤字決算続きであっても、売掛先が信用できる会社だと判断されれば売掛金を買い取ってもらえます。

このように、優良な売掛先を選べばファクタリングは審査に通りやすいので、債務超過や税金滞納がある会社でも利用することができます。

まとめ

ファクタリングには、「手数料が高い場合がある」「資金が目減りする可能性がある」「売掛先からの印象が悪くなる可能性がある」「売掛金の支払いが必要になることがある」「悪質なファクタリング会社が存在している」などのリスクがあります。

しかし、今回ご紹介したように手数料が安いファクタリング会社を利用したり、経営が安定している売掛先を選んで売掛金を売却したりすることで、リスクを回避できます。

ファクタリングは、スピーディーに資金調達ができる金融サービスです。

リスクを理解し、回避する方法を踏まえた上で利用すれば、キャッシュフローを改善することができます。

そのため、資金調達を図りたい場合はぜひ利用を検討してみてください。

日本中小企業金融サポート機構は、専門知識や実務経験が一定レベルを満たしたことを示す「経営革新等支援機関」として認定を受けています。

金融に精通したスタッフが全国の中小企業様の経営をサポートしていますので、資金繰りでお悩みの経営者の方はぜひこの機会にぜひお問い合わせください。

当機構のファクタリングサービスについて詳しくはこちらをご覧ください。

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ファクタリングに潜むリスク・注意点とは?その内容と回避する方法を押さえよう

【監修】日本中小企業金融サポート機構 編集局長

保有資格:FP2級

大学卒業後、地方銀行に勤務。主に企業向け融資を担当。その後、損害保険会社にて法人営業、外資系金融機関にて法人融資や人材育成を担当するなど、一貫して金融関連業務に従事。2019年一般社団法人日本中小企業金融サポート機構に入社し、これまでの金融の知識と法人営業の経験を活かし、多くの中小企業・零細企業をサポート。
プライベートでは3児の父の顔も持ち、犬・猫・亀も飼う大家族の大黒柱。

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