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企業の収支をまとめた資金繰り表は、その特徴から銀行の融資を受ける際に必要になることがあります。
具体的には、銀行側から必要書類のひとつとして提出を求められることがあるのです。
そのため、資金繰り表はいつかの融資に備えて作成したほうがよいといえますが、作成が必要な理由はほかにもあります。
そこで今回は、資金繰り表の概要とともに、銀行融資を申し込む際の流れ・必要な書類、銀行提出用の資金繰り表を作成するポイント、資金繰り表を普段の経営で活用するパターンなどについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
[cta]資金繰り表とは、資金の収支を月単位でまとめた資料のことです。
資金の流れを可視化できるため、収支の差額や預金残高、資金不足になりそうなタイミングなどを把握しやすくなります。
資金繰り表を作成するメリットには、主に以下の3つがあります。
資金繰り表を作成すると資金の流れがわかるようになるため、たとえば「売掛金の回収サイトが長い」などの問題点を把握できるようになります。
これにより、資金が不足する前に「売掛金の支払期日を前倒しにできないか売掛先企業に相談する」「融資をはじめとする資金調達を検討する」などの対策を検討できるようになるため、資金繰りを改善しやすくなります。
黒字倒産とは、利益があり会計上は黒字であるのにもかかわらず、手元に資金がないために金融機関への借入金返済などの必要な支払いが行えず倒産してしまうことです。
株式会社東京商工リサーチが2023年4月に発表した「2022年「倒産企業の財務データ分析」調査」によると、2022年に倒産した企業の約63%が赤字だったそうです。
このデータから、倒産した企業の約37%が黒字倒産であったことがわかります。
前期・前々期に比べると黒字倒産企業の数は減少していますが、決して珍しいことではないといえます。
そんな黒字倒産を防ぐには、手元の資金の流れを把握し、各種支払いが滞らないよう適切に管理する必要があります。
資金繰り表を作成すれば、手元にどれだけの資金があり、いつ減っていつ増えるのかが可視化されるため、支払不能による黒字倒産を防ぎやすくなります。
銀行融資を受けるには、必ず審査に通らなければなりません。
審査において銀行側が重要視する項目は、主に「借り入れの必要性」と「返済見込み」の2点です。
これらを確認し融資を実行するか否かを適切に判断するため、銀行側は資金繰り表の提出を求めることがあります。
このとき、スムーズに資金繰り表を提出できれば「普段から資金管理を行っている経営者(企業)」と判断されます。
そのため、資金繰り表を作成すれば銀行融資を受けやすくなるでしょう。
資金繰り表については下記コラムで詳しく解説しています。
資金繰り表とは?黒字倒産を回避し健全な経営を目指すには
キャッシュフロー計算表とは、事業の資金の流れを1年単位でまとめた書類のことです。
企業活動を「営業取引」「投資取引」「財務取引」の3つに分けて、それぞれの資金の流れを記します。
資金繰り表 | キャッシュフロー計算書 | |
---|---|---|
資金把握の範囲 | “将来を含めた” 資金の流れを把握 | “現在までの” 資金の流れを把握 |
資金用途の記入 | 細かく記載 | 一般的に記載しない |
作成義務 | 企業規模による作成義務はない | 大規模法人に作成義務がある |
資金繰り表とキャッシュフロー計算書の違いには、まず「いつまでの資金の流れを把握するか」が挙げられます。
資金繰り表が「“将来を含めた”資金の流れを把握する資料」であるのに対し、キャッシュフロー計算書は「“現在までの”資金の流れを把握する書類」です。
また「資金用途の記入」にも違いがあり、資金繰り表には細かく記載しますが、キャッシュフロー計算書には記載しないのが一般的です。
加えて「作成義務」も異なり、資金繰り表に企業規模による作成義務はありませんが、キャッシュフロー計算書に関しては大規模法人に作成が義務付けられています。
資金繰り表とキャッシュフロー計算書の違いについては下記コラムで詳しく解説しています。
資金繰り表とキャッシュフロー計算書の違いと経営におけるポイント
上述のとおり、資金繰り表は銀行から融資を受ける際に必要になることがあります。
そこで以下では、銀行融資を申し込む際の一般的な流れ、および必要な書類について解説します。
銀行をはじめとする金融機関へ融資を申し込む際の一般的な流れは、以下のとおりです。
まず、融資の申し込みを行います。
その際は銀行の窓口に直接足を運ぶのが一般的ですが、紹介された担当者または付き合いがある担当者がいる場合は直接相談することもできます。
融資の種類によってはオンラインで申し込みできることもあるので、事前に確認しておきましょう。
続いて、金融機関から指定された必要書類を提出します。
詳しくは後述しますが、資金繰り表をはじめ、決算書や試算表、事業計画書などが必要になります。
書類によっては作成や準備に時間を要することもあるため、何が必要になるのか事前に確認しておくとよいでしょう。
必要書類を提出したら、融資担当の方との面談が行われます。
「融資で調達した資金は何に使うのか」「借りた資金はどのようにして返済するのか」などを聞かれることが多く、このとき返答に困ってしまうと審査に落ちてしまうことがあります。
そのため、融資を利用する理由や返済計画を明確にした上で面談に望むことが大切です。
面談後、金融機関によって最終的な審査が行われます。
融資の可否はもちろん、融資額や金利、返済期間などもこのときに審議されます。
結果が出るまでに数週間〜数か月かかることもあるため、その点は理解した上で利用しましょう。
無事に審査を通過できたら、融資が実行されます。
契約締結後に指定の口座に資金が振り込まれます。
融資の実行とともに返済も始まるので、遅延しないよう計画的に対応しましょう。
金融機関の融資に申し込む際は、主に以下の書類が必要です。
決算書 | 一定期間の財政状態や経営成績を記した書類。 銀行融資では、貸借対照表と損益計算書が必要になるケースが一般的です。 |
試算表 | 特定の期間における事業の資産や負債、売上・利益をまとめた書類。 銀行側は、試算表を通して直近の財務状況を確認します。 |
資金繰り表 | 資金の収支を月単位でまとめた資料。 銀行側が収支の流れを把握するために求められるのが一般的です。 |
事業計画書 | どのような事業内容・戦略で成長していくのかを記した書類。 銀行側は、事業計画書を通して企業の成長性や返済能力を判断します。 |
銀行取引一覧表 | 取引がある銀行ごとに、預金残高や借入金、借入残高などを記した書類。 銀行側は、融資を受ける時点でどれくらいの借り入れがあるかを確認します。 |
納税証明書 | 問題なく納税していることを証明する書類。 銀行側が返済不能のリスクを回避するため、提出を求めるケースが一般的です。 |
商業登記簿謄本 | 商号や資本金、所在地、役員など、企業の基本情報をまとめた書類。 銀行側が登記された情報を確認するために提出を求めます。 |
上述のとおり、銀行融資を受ける際は資金繰り表が必要になります。
一般的には「月次の資金繰り表」を求められることが多く、その理由は数か月先までの資金の流れを確認できるからです。
銀行側が最も避けたいのは「融資直後に融資先が経営破綻する」というケース。
そのため、月次の資金繰り表で先の資金の流れまで確認して、問題なく返済してもらえるかを見極めるのです。
月次の資金繰り表に加えて、社内管理用として日次の資金繰り表もあると安心です。
短期的な資金繰り予測が可能なことから資金ショートを防ぎやすくなるため、資金繰りの悪化をより防ぎやすくなります。
また、日次の資金繰り表は月次の資金繰り表に比べて作成に手間がかかるため、「日次の資金繰り表を作成している」という事実が銀行に伝わった場合、資金管理が徹底していると判断され、融資を受けやすくなることもあります。
これらの点から、資金繰り表は月次と日次の両方、作成するのが望ましいといえるでしょう。
では、銀行提出用の資金繰り表はどのように作成すればよいのでしょうか。
まず、資金繰り表の作成手段は数パターンあります。自社に合った手段を選択しましょう。
資金繰り表を初めて作成する場合は、「どのような表を作成すればよいのか」「何の項目を作ればよいのか」と戸惑ってしまうこともあるでしょう。
そのときは無理に一から作ろうとせず、公的機関などが提供しているテンプレートを使用するのがおすすめです。
たとえば、日本政策金融公庫は各種書式のテンプレートを無料で公開しています。
その中には資金繰り表もあるため、ダウンロードして使用してみましょう。
銀行をはじめとする金融機関が資金繰り表のテンプレートを提供していることもあるため、それを活用するのもよいでしょう。
ものによっては、計算式が組み込まれ自動計算する仕組みになっていることもあり、非常に便利です。
会計ソフトによっては、資金繰り表作成の機能が搭載されていることもあります。
上述したテンプレートは主にExcelであることが多く、実際に活用するとなると入力や計算に手間がかかることも珍しくありません。
その点、会計ソフトの場合は自動計算してくれたり資産残高をシミュレーションしてくれたりと、活用・管理する上で手間がかかりません。
そのため、なるべく手間を省きたい場合は、会計ソフトを導入し資金繰り表を作成するのが最善といえます。
テンプレートをそのまま活用するのもよいですが、場合によっては「この項目は不要かもしれない」「新しい項目を追加したい」「ここを自動計算できるようにしたい」などの要望・変更点が出てくることもあるでしょう。
その際は、自社にとって使いやすい仕様にアレンジするのがおすすめです。
資金繰り表のフォーマットに決まりはなく、収支の流れを把握できる仕様であれば任意で作成できます。
そのため、必要に応じてどんどんアップデートしていきましょう。
資金繰り表を作成する際は、以下のポイントを意識しましょう。
企業の収支は、大きく「経常収支」「経常外収支」「財務収支」の3つに分けられます。
そのため、資金繰り表もこの3つで構成することが大切です。
経常収支 | 本業による収支 (例:売上や仕入費用、経費など、営業に関する費用) |
経常外収支 | 本業以外の収支 (例:助成金や保険金などの収入、設備投資費用) |
財務収支 | 財務活動による収支 (例:借り入れや借入金返済、投資) |
「経常外収支は頻繁に発生しない」という企業は、「その他の収支」として経常収支の中に含めても問題ありません。
銀行融資を受ける際、銀行側の「借り入れの必要性と返済見込みを確認したい」という理由から資金繰り表の提出を求められることがあります。
このとき、仮に今現在の資金繰り状況だけを記した資金繰り表を提出すると、銀行側が望む確認が行えず、融資を受けられなくなる可能性があります。
資金が必要なタイミングでスムーズに融資を受けられるようにするためにも、資金繰り表は6か月ほど先まで予見して作成するようにしましょう。
融資の申し込みを受けた銀行は、資金繰り表を通して「資金ショートの可能性」や「売上・経費の妥当性」などを確認します。
このポイントを意識して資金繰り表を作成すれば、より融資を受けやすくなる可能性があるため、事前に押さえておきましょう。
銀行がまず確認するのは「資金ショートによる返済遅延(不能)・倒産の可能性」です。
資金不足を融資で解消できるかどうかを確認します。
銀行は「売上金」と「実際に口座に入金された金額」に大差がないかも確認します。
この確認を通して、決済書に粉飾はないか、自行の口座の利用頻度などをチェックします。
資金繰り表に記載された「見込みの売上・経費」が妥当かどうかも、銀行が確認するポイントです。
仮に資金繰り表を楽観的に作成してしまうと、銀行側が先の資金繰りまで把握できなくなり、融資の審査に落ちてしまう可能性があります。
資金繰り表は融資を受けられるか否かを左右する重要な書類といっても過言ではないため、これまでの実績や今後の見込みをもとにできるだけ正確に作成しましょう。
銀行としては資金調達の相談に来た企業に対し、新たな融資の提案や口座開設の案内もしたいところです。
そのため、銀行は資金繰り表を通して、納税や設備投資など資金が大きく動くタイミングがないかも確認します。
前もってタイミングを把握して、提案・案内の準備を行います。
「経常利益で融資の返済を行えるか」も、銀行が資金繰り表を通して確認するポイントです。
現時点で借り入れが多い場合は経常利益での返済が困難になると判断され、融資を断られる、またはほかの金融機関の融資を勧められることがあります。
銀行が資金繰り表の提出を求める背景には、主に以下の3つの事情が関係しています。
銀行が融資の審査を行う際には、必ずといってよいほど資金繰り表が必要になります。
融資において銀行が最も恐れる「融資直後に融資先が経営破綻する」といった事態を回避するためには、資金繰り表を通して将来的な資金の流れを把握することが必須だからです。
この背景から、銀行は融資の申し込んだ企業に対して資金繰り表の提出を求めています。
銀行は、資金繰り表の提出を求めることで「企業の資金繰りの水準」を確認しています。
具体的には「どのような資金繰り表を使っているか」「資金繰り表を正しく活用・管理できているか」「どれくらい先までの資金繰り表を作成しているか」などをチェックしています。
また、経営者が自社の資金繰りを把握できているか否かも確認しています。
仮に資金繰り表が提出されなかった場合は「資金繰りを把握できていない」と判断し、融資を断ることがあります。
このように、銀行にとっては資金繰り表を通して分かることが多数あるため、融資の際に提出を求める傾向があるのです。
急な資金不足により緊急融資を申し込む企業は少なくありません。
緊急融資の申し込みを受けた銀行は、資金不足の理由を素早く把握し、融資の可否を迅速に決定する必要があります。
そのためには資金の流れを可視化した資金繰り表が必須のため、融資において提出を求められることが多いのです。
銀行提出用の資金繰り表として作成した資料は、普段の経営にも役立てることができます。
たとえば、資金繰り表を作成・確認した際に「利益は出ているのに手元に資金が残らない」という問題が見つかった場合は、以下でご紹介する方法で資金を調達しましょう。
デットファイナンスとは、自社の負債を増やすことで資金を調達する方法です。
代表的な種類には「融資」「制度融資」「ビジネスローン」「不動産担保融資」などがあります。
家族・知人から資金を借りることもデットファイナンスに含まれるため、さまざまな方面から資金調達を図れます。
ただし、どの種類を選んでも“資金を借りる”ことになるため、返済の負担が生じます。
計画的に利用することが大切です。
エクイティファイナンスとは、自社の株主資本を増やすことで資金を調達する方法です。
代表的な種類には「出資」「株式発行」「クラウドファンディング」などがあります。
デットファイナンスとは異なり返済の負担がないため、経営状況に不安があっても利用しやすくなっています。
ただし、出資や株式の割合によっては投資家が経営に干渉してくることもあり、その点には理解が必要です。
クラウドファンディングについては下記コラムで詳しく解説しています。
クラウドファンディングとは?メリットやデメリットは?成功事例などをご紹介
アセットファイナンスとは、自社の資産を売却し資金化することで資金を調達する方法です。
代表的な種類には「ファクタリング」「M&A」「リースバック」などがあります。
車両や重機、売掛金など、買取市場がある資産に関してはスピーディーに資金化できるため、資金調達に即効性を求める場合に有効です。
ただし、売却時に手数料を支払うため、売却利益が目減りしてしまいます。
ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説【図解あり】
M&Aについては下記コラムで詳しく解説しています。
M&Aとは?その目的やメリット、スキームを解説
リースバックについては下記コラムで詳しく解説しています。
リースバックとは?メリットやデメリット、リスクはある?契約時にみるべきポイントも解説
資金繰り表は、資金の収支の流れを把握・予測して、資金繰りを安定させるための資料です。
銀行から融資を受ける際は必ずといってよいほど提出を求められるため、資金不足に陥ったときに慌てないよう、前もって作成しておくことをおすすめします。
また、資金繰り表は普段の経営にも役立てることができます。
「資金不足になる危険性はないか」などを確認・把握できるため、万が一資金調達が必要になった際にスピーディーに対応できます。
資金繰り表は、企業経営における資金面を安定させる上で欠かせない存在です。
まだ活用していない企業は、この機会に作成しましょう。
資金繰り表を作成・管理する中でもし資金繰りが悪化した際は、ぜひ日本中小企業金融サポート機構のファクタリングをご利用ください。
申し込みから契約までオンラインで完結するため、スピーディーな手続きが可能です。
また、振り込みまでの時間は最短3時間、17時までに契約が完了すれば当日中の振込も可能なので、早めに資金を調達したい場合も利用しやすいでしょう。
ぜひご検討ください。
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