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売掛債権担保融資(ABL)とは?ファクタリングとの違い・選ぶポイント

公開日
2024.01.10
更新日
2026.01.30
売掛債権担保融資(ABL)とは?ファクタリングとの違い・選ぶポイント

会社を経営していくには運転資金が必要で、不足してしまうと売掛先への支払いが滞ってしまったり、従業員への給与が支払えなかったりします。

そのような事態を防ぐため、最近は「売掛債権担保融資(ABL)」を利用する企業が増えています。

そこで今回は、売掛債権担保融資(ABL)とはどのような資金調達方法なのかをはじめ、利用するメリット・デメリットやよくある疑問についてお答えします。

また、ファクタリングとの違いやファクタリングを利用するメリット、売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングどちらを利用するか検討する際のポイントなどもご紹介しているので、ぜひご参考にしてください。

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売掛債権担保融資(ABL)とは

売掛債権担保融資(ABL)とは

売掛債権担保融資(ABL)とは、企業が保有する売掛債権(売掛金)や在庫といった流動資産を主な担保として、金融機関から現金を調達する資金調達方法です。

売掛金を売却するファクタリングとは異なり、あくまで「融資」のため、売掛債権は企業の手元に残ります。

融資の際には、資産価値に基づいて融資枠が設定されるため、赤字決算の企業や不動産担保を持たない企業でも利用しやすい点が特徴です。

売掛債権担保融資(ABL)のメリット・デメリット

売掛債権担保融資(ABL)のメリット・デメリット

以下では、売掛債権担保融資(ABL)を利用するメリットとデメリットをご紹介します。

売掛債権担保融資(ABL)のメリット

売掛債権担保融資(ABL)を利用するメリットは以下になります。

不動産を担保にできない場合でも融資を受けられる

売掛債権担保融資(ABL)は売掛債権を担保にするため、不動産を担保にできない場合でも融資を受けることができます。

担保には一般的に不動産が用いられますが、「不動産を所有していない」「第一抵当が設定されており担保余力が少ない」などの理由で不動産を担保にできない企業もあるでしょう。

そのような場合でも、売掛債権担保融資(ABL)なら融資を受けられる可能性があります。

売掛債権を譲り受ける前に資金調達ができる

売掛債権担保融資(ABL)は、将来発生する見込みの売掛債権を担保に資金調達する方法であるため、売掛債権を譲り受ける前に現金を調達することができます。

これにより、キャッシュフローを改善することが可能です。

売掛債権だけでなく在庫も担保にできる

売掛債権担保融資(ABL)は、売掛債権だけでなく在庫も担保にすることができます。

名前を見ると「担保にできるのは売掛債権だけ」と思う方もいるかもしれませんが、売掛債権担保融資は実際にはABL(Asset Based Lending:アセット・ベースド・レンディング)であり、「売掛債権と動産(在庫など)」を対象とした融資手法です。

つまり、担保にできる売掛債権がなくても在庫があれば現金を調達することができるのです。

ファクタリングの手数料と比べると利息が低い

売掛債権担保融資(ABL)の利息は、ファクタリングの手数料に比べて低いのが特徴です。

売掛債権担保融資(ABL)の利息は金融機関によって異なりますが、その相場は年利2%~10%といわれています。

これに対し、ファクタリングの手数料は2者間が8%~18%、3者間が2%~9%です。

例えば、売掛債権担保融資(ABL)を1年間利用して500万円を借り入れた場合、支払う利息は10万円〜50万円となります。

一方で、500万円の売掛金を2者間ファクタリングで売却した場合、支払う手数料は40万円〜90万円となります。

こうして比較したとき、売掛債権担保融資(ABL)のほうが支払う金額が低くなるため、この点は売掛債権担保融資(ABL)の大きなメリットといえるでしょう。

売掛債権担保融資(ABL)のデメリット

売掛債権担保融資(ABL)を利用するデメリットは以下の通りです。

資金調達までにある程度時間を要する

売掛債権担保融資(ABL)では、利用者の信用情報や担保の価値を厳しく審査するため、申し込みから資金調達までに最短でも2週間ほどかかります

今すぐに現金が必要という場面に対応しきれない点は、デメリットとなってしまうでしょう。

連鎖倒産となるリスクがある

売掛債権担保融資(ABL)では、売掛債権を担保に金融機関から現金を調達します。

このときもし売掛先が倒産してしまうと、売掛債権に担保としての価値がなくなるため、金融機関が貸し倒れを防ごうと返済を求めてきます。

本来なら担保としている売掛債権を回収し返済に充てたいところですが、売掛先が倒産してしまうと回収ができなくなってしまいます。

そのため、とくに自己資金がない企業は返済が滞ってしまい、最悪の場合は売掛先とともに連鎖倒産してしまう可能性があります。

自社の信用力によっては審査に通らない

売掛債権担保融資(ABL)の審査では、利用者の信用力が重要視されます

仮に「赤字経営が続いている」「税金を滞納している」「創業して間もなく実績がほとんどない」「さまざまな金融機関から多額の借り入れをしている」という状況だと、信用力が低いと判断され、審査に落ちる可能性があります。

売掛債権担保融資(ABL)に必要な書類・一般的な利用の流れ

売掛債権担保融資(ABL)に必要な書類・一般的な利用の流れ

売掛債権担保融資(ABL)を利用するには、事前に揃えておくべき書類と、一般的な手続きの流れを理解しておくことが重要です。

必要書類を把握しておけば審査をスムーズに進められ、また利用の流れを知っておくことで実行までの期間や準備すべき対応が明確になります。

ここでは、売掛債権担保融資(ABL)を初めて利用する方でも分かりやすいように「必要書類」と「利用の流れ」をご紹介します。

必要書類

売掛債権担保融資(ABL)を申し込む際は、通常の融資申込書類に加え、担保とする売掛債権や在庫などの資産内容を確認するための書類が必要です。

金融機関や制度によって多少異なりますが、一般的な必要書類は以下の通りです。

・会社の概要を説明する書類(会社の組織図・店舗の数や所在地など)
・財務の状況を説明する書類(貸借対照表・損益計算書など)
・売掛債権や在庫等の資産内容を説明する書類(商取引の全体図・商取引上の契約書・売掛債権の明細・在庫の明細や保管場所など)

なお、売掛債権の内容やそのほかの担保(在庫など)がある場合は追加書類の提出を求められることもあります。

そのため、申込前に金融機関へ確認するとスムーズです。

利用の流れ

売掛債権担保融資(ABL)を利用する際は、まず売掛債権や在庫を担保に融資を申し込みます。

金融機関による審査が終了し融資が承認されたら、金銭消費貸借契約を締結し、担保を差し入れます。

そして担保に設定した売掛債権や在庫に基づき、現金を受け取ります。

その後は返済期間となり、3か月に1回程度のペースで、金融機関に担保状況を報告します。

売掛債権担保融資(ABL)によくある疑問

売掛債権担保融資(ABL)によくある疑問

ここでは、売掛債権担保融資(ABL)に関するよくある疑問にお答えします。

売掛先への通知はある?

売掛債権の保全方法によっては、売掛先へ通知されることがあります。

売掛債権の保全方法は、主に「売掛先への通知」「売掛先の承諾」「債権譲渡登記」の3つです。

このうち、前者の2つは売掛先に通知されます。

一方で、後者であれば法務局で債権の譲渡登記事項概要ファイルには記録されますが、売掛先に通知されることなく売掛債権を担保に融資を受けることができます。

ただし、金融機関への返済が滞ると売掛先に伝わる可能性があります。

審査にどのくらいかかる?

初回の申し込みの場合は、審査に約5営業日かかります。

在庫を担保にする場合は価値の算出に時間を要するため、売掛債権よりも審査に時間がかかる場合があります。

納品がまだでも利用できる?

売掛債権担保融資(ABL)では、すでに発生している売掛債権だけでなく、契約に基づいて将来発生が見込まれる将来債権を担保として融資を受けられる場合があります。

そのため、納品が完了していない段階であっても、取引内容や継続性が確認できれば利用できるケースがあります。

また、売掛先が複数ある場合でも、それぞれの信用状況を踏まえた上で、複数の売掛債権をまとめて担保に設定することが可能です。

売掛債権担保融資(ABL)の利用が向いている企業

売掛債権担保融資(ABL)は、企業が保有する売掛債権や在庫などの資産価値を活かして資金調達できる柔軟な資金調達方法のため、とくに相性の良い企業像があります。

金融機関は、売掛債権や在庫、機械設備などの“資産”を評価して融資枠を設定するため、従来の融資では評価されにくかった企業でも活用できるケースが多いのが売掛債権担保融資(ABL)の特徴です。

ここでは、売掛債権担保融資(ABL)の利用が向いている代表的な企業をご紹介します。

売掛債権や在庫が豊富な企業

売掛債権や在庫が豊富な企業は、保有資産の量や性質が売掛債権担保融資(ABL)の評価基準と直結するため、利用に向いている企業といえます。

売掛債権については、取引規模が大きく、売掛金が継続的に発生している企業ほど評価されやすい傾向があります。

とくに売掛先の経営状況が安定しており、回収実績に問題がない場合は、将来の回収見込みが立てやすく、金融機関も担保として評価しやすくなります。

在庫については、一定量が常に保有され、在庫回転が安定していることが重要です。

卸売業・製造業・小売業などでは在庫が継続的に発生するため、数量や価値を把握しやすく、融資枠の設定にもつながりやすい特徴があります。

このように、売掛債権と在庫それぞれにおいて「量があり、かつ継続性や安定性がある」企業は、売掛債権担保融資(ABL)の仕組みと相性が良く、金融機関からも評価されやすいといえます。

機械設備を多く抱えている企業

機械設備を多く保有している企業は、その設備が安定した価値を持ちやすいため、売掛債権担保融資(ABL)の利用に向いています。

製造業や加工業で使われる設備は、購入後もしばらくは価値が残るものが多く、金融機関にとっても担保として価値を判断しやすい資産です。

そのため、機械設備を多く抱える企業は、固定資産を担保にすることで融資枠を確保しやすく、売掛債権や在庫だけでは評価が足りない場合でも資金調達の幅が広がります。

また、設備情報が適切に管理されている企業は、資産価値を正確に評価してもらいやすく、融資条件の面でも有利になりやすいといえます。

キャッシュフローが季節変動する企業

季節によって売上や入金の動きが大きく変わる企業は、時期ごとに必要となる資金量も変わるため、売掛債権担保融資(ABL)との相性が良い企業の一つです。

観光業やアパレル業、イベント関連業などでは、繁忙期と閑散期の差が大きいため、閑散期の運転資金をどう確保するかが課題になりがちです。

しかし、繁忙期には売掛債権が多く発生するため、その価値をもとに必要なタイミングだけ資金調達できます。

これにより、季節要因で変動しやすいキャッシュフローを安定させやすくなります。

短期的に現金を確保したい成長企業

急速に事業を拡大している成長企業は、短期的にまとまった現金を必要とする場面が多いため、売掛債権担保融資(ABL)の利用が適している企業といえます。

新規取引の開始や受注増加に伴う仕入れ・人材確保など、成長局面では先行投資が発生しやすい一方、その成果が売掛債権として回収されるまでには一定のタイムラグがあります。

こうした企業は、売上が伸びているにも関わらず、一時的に現金が不足する状況に陥ることがあります。

売掛債権担保融資(ABL)であれば、発生した売掛債権の価値を活用し、必要なタイミングで短期資金を確保できるため、成長スピードを落とさずに事業を進めやすくなります。

信用力が高く、事業の継続性が認められる企業

信用力が高く、事業の継続性が安定している企業は、ファクタリングよりも売掛債権担保融資(ABL)の利用が適しています。

売掛債権担保融資(ABL)は売掛債権や在庫などの資産価値を担保として評価する仕組みですが、実行にあたっては企業の経営基盤や取引の安定性も重視されます。

継続的に売掛債権が発生し、売掛先の信用も良好な企業であれば担保価値の変動が小さく、金融機関も融資枠を設定しやすくなります。

このような企業は、ファクタリングの手数料よりも低い金利で現金を確保できる可能性が高く、金融機関からの信用を活かして効率的に資金調達できる傾向にあります。

結果として、信用力の高い企業ほど売掛債権担保融資(ABL)の効果を最大限に発揮できる企業といえます。

個人事業主でも売掛債権担保融資が受けられるかについては下記コラムで詳しく解説しています。
個人事業主でも受けられる?売掛債権担保融資について

売掛債権担保融資(ABL)と一般的な融資の違い

売掛債権担保融資(ABL)は、保有する売掛債権や在庫などの「動く資産」を担保に現金を調達する仕組みで、従来型の融資とは着眼点が大きく異なります。

ここでは、一般的な融資との主な相違点をご紹介します。

担保の種類の違い

売掛債権担保融資(ABL)では、売掛債権や在庫といった流動資産に加え、機械設備などの動産を担保として活用できる点が大きな特徴です。

これらは事業活動に伴って継続的に発生・保有される資産であり、不動産を保有していない企業でも担保として評価されやすい傾向があります。

一方、一般的な融資、とくに従来型の融資では、不動産を担保とする融資や代表者の個人保証を前提とした融資が中心となるケースが多く、不動産を持たない企業にとっては利用のハードルが高くなりがちです。

このように、売掛債権担保融資(ABL)は、流動資産や動産を担保対象とすることで、不動産に依存しない資金調達を可能にする点が、従来の融資との大きな違いといえます。

評価方法の違い

売掛債権担保融資(ABL)では、売掛債権・在庫・機械設備といった担保資産の価値を基準に融資判断が行われます。

資産の内容や回転状況を細かく確認するため、企業の事業モデルや取引の流れ、今後の見通しまで把握されやすい点が特徴です。

数字だけでなく、日々のビジネスに根づいた実態が評価に反映されます。

一方、一般的な融資では、決算書や試算表といった財務諸表の数字が主な判断材料となり、固定資産や自己資本の状況が重視されます。

このように、売掛債権担保融資(ABL)は“事業の動きや資産の流れ”を評価するのに対し、一般的な融資は“数字の成果”をもとに判断される点に違いがあります。

金融機関とのコミュニケーションの違い

売掛債権担保融資(ABL)では、担保となる売掛債権や在庫の状況を定期的に報告する必要があるため、金融機関とのやり取りが継続的に発生します。

こうした情報共有を通じて、事業の進捗や資産の動きが把握されやすく、貸し手と借り手の間に継続的なコミュニケーションが生まれやすい点が特徴です。

一方、一般的な融資では、審査時のヒアリングや書類提出のタイミングでやりとりが行われることが多く、契約時に集中する傾向にあります。

このように、売掛債権担保融資(ABL)は継続的な情報共有を前提とする仕組みのため、金融機関との関係性構築という面でも一般的な融資とは異なります。

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングの違い

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングの違い

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングは「売掛債権(売掛金)」を取り扱いますが、この2つは全くの別物です。

そこで以下では、ファクタリングの基本的な仕組みやメリット、売掛債権担保融資(ABL)との違いをご紹介します。

ファクタリングの基本的な仕組み

ファクタリングには、「買取型」と「保証型」の2種類があり、一般的に提供されているのは買取型です。

買取型のファクタリングは、売掛金をファクタリング会社に売却して現金化するサービスです。

また、買取型には「2者間ファクタリング」「3者間ファクタリング」の契約方法があります。

ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説【図解あり】

2者間ファクタリング

2者間ファクタリングは、「利用者」と「ファクタリング会社」の2者で契約を締結します。

売掛金が発生したら利用者が売掛金をファクタリング会社に売却することで、ファクタリング会社から売却代金を入金してもらうことが出来ます。

売掛先から売掛金が入金された後は、利用者がファクタリング会社に売掛金を送金し契約は終了となります。

2者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
2者間ファクタリングとは?メリットや手数料、利用のポイントを解説

3者間ファクタリング

3者間ファクタリングは、「利用者」「売掛先」「ファクタリング会社」の3者で契約を締結します。

そのため、3者間ファクタリングのサービスを利用したいときは、事前に売掛先から承諾を得なければなりません。

売掛先から承諾を得たのち、ファクタリング会社から売掛金の売却代金が入金されます。

その後ファクタリング会社への売掛金の支払いは、売掛先から行われます。

なお3者間ファクタリングはファクタリング会社が売掛金の存在を売掛先に直接確認できることから、未回収のリスクが低くなり2者間ファクタリングより手数料が低く設定されていることが一般的です。

3者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
3者間ファクタリングとは?メリット・デメリットと利用の流れを解説!

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ファクタリングを利用するメリット

ここでは、ファクタリングを利用するメリットをご紹介します。

売掛金を前倒しで現金化できる

ファクタリングでは、売掛先から売掛金が入金されるよりも前に売掛金を現金化することができます。

そのため「手元に現金がなく、売掛先から売掛金が入金されるまで従業員の給与が支払えない」という場合でも、ファクタリングを利用すればそのような悩みを解消することが可能です。

自社の信用力は重要視されない傾向にある

ファクタリングでは、自社の信用力は重要視されない傾向にあります。

なぜなら、ファクタリングは融資ではないからです。

審査では「売掛先が確実に支払うかどうか」が最も重要視されるため、自社よりも売掛先の信用力が審査通過において重要な項目となります。

ファクタリングの審査については下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングの審査は厳しい?審査基準や通らない原因・通るためのポイントも解説

売掛先が倒産しても弁済義務はない

ファクタリングでは原則として、「償還請求権なし(ノンリコース)」の契約が結ばれます。

償還請求権とは、売掛先が倒産して売掛金を回収できなかった場合に、ファクタリング会社が利用者へ費用を請求できる権利のことです。

償還請求権なしの契約であれば、この請求が行われないため、売掛先が倒産しても利用者が費用を負担する必要はありません。

こうした仕組みにより、利用者はリスクを抑えながらファクタリングを活用できます。

償還請求権については下記コラムで詳しく解説しています。
償還請求権とは?ファクタリングに重要なリスクや注意点を解説

最短即日での現金化が可能

2者間ファクタリングの場合は売掛先からの承諾が必要ないため、早ければ即日入金してもらうことも可能です。

「急いで資金を調達したい」という場合に役立つでしょう。    

即日でのファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
即日ファクタリング27選!審査が甘い、土日対応など特徴ごとに紹介

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングの違い

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングの違いは以下の通りです。

売掛債権担保融資(ABL)ファクタリング
資金調達の仕組み融資売掛金の売却
資金調達に利用できる資産売掛債権・在庫・機械・設備、車両、農産物・畜産物など売掛金
審査で重視されるもの利用者売掛先
売掛先が倒産した場合の対応返済が必要弁済は不要
調達できる金額担保の評価によって変わる売掛金の範囲内
資金調達のスピード早くても2週間ほど最短即日
利息・手数料の相場年利2%~10%2者間ファクタリング:8%~18%
3者間ファクタリング:2%~9%

「融資」か「売却」かの違い

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングの違いは、「融資か売却か」です。

売掛債権担保融資(ABL)は、売掛債権を担保に金融機関から運転資金を調達する融資手法です。

融資してもらった現金は、返済しなければいけません。

一方、ファクタリングは売掛金をファクタリング会社に売却して現金化するサービスです。

売却代金を受け取ることで資金調達する方法であり、融資ではないため、弁済は不要です。

資金調達に利用できる資産の違い

売掛債権担保融資(ABL)は、売掛債権をはじめとしたさまざまな動産を担保として資金を借り入れる手法です。

担保として利用できる資産には、売掛債権のほか、在庫(原材料・商品)、機械・設備、車両、農産物・畜産物などが含まれます。

一方、ファクタリングは売掛金をファクタリング会社へ売却し、支払期日前に現金化するサービスです。

売却できる資産は売掛金に限定され、それ以外の動産や不動産では利用できません。

信用力が重視される企業の違い

売掛債権担保融資(ABL)は利用する企業、つまり自社の信用力が必要です。

売掛債権を担保に融資を受けるとはいえ、返済できない可能性があると判断された場合は審査に通過することが難しくなります。

一方、ファクタリングは売掛先の信用力が重視されます。

自社が赤字経営だったとしても、売掛先の信用力があればファクタリングを利用できる可能性があります。

入金がなかった場合の対応の違い

売掛債権担保融資(ABL)は、売掛先が倒産した場合も返済する必要があります。

返済できない場合は、担保に提供している売掛債権を金融機関が回収します。

そのため、売掛債権を担保に融資を受けた場合は、売掛債権が回収できるか否かによらず、返済が必要になります。

ファクタリングの場合は、原則として「償還請求権なし」の契約を結ぶため、売掛先が倒産し売掛金の入金がされなかったとしても、利用者は費用を請求されません。

ファクタリング会社がリスクを負担してくれます。

調達できる金額の違い

売掛債権担保融資(ABL)の場合は、上限額があるわけではありません。

ただし、自治体の融資制度には上限が設けられている場合があります。

一方、ファクタリングの場合は調達できる金額が「売掛金の範囲内」となっています。

ファクタリング会社によって売掛金の買取可能額が異なるため、高額であれば上限なしの会社を選ぶのがおすすめです。

ファクタリングと融資の違いについては下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングと融資は何が違う?それぞれのメリット・デメリットも解説!

資金調達のスピードの違い

売掛債権担保融資(ABL)の場合、審査の際に利用者の信用情報や担保の価値を念入りに調べるため、申し込みから資金調達までに早くても2週間ほどかかります。

ファクタリングの場合も同様に、利用するにあたって審査が必要になりますが、ファクタリング会社によって所要時間は異なり、中には最短30分で終えるところもあります。

そのため、申し込んだその日のうちに現金を調達することも可能です。

利息・手数料の相場の違い

売掛債権担保融資(ABL)は借り入れなので、利用するにあたって利息を支払う必要があります。

その金額は金融機関によって異なりますが、相場は年利2%~10%といわれています。

なお、貸金業法で利息の上限が規制されており、20%を上回ることはありません。

一方でファクタリングは借り入れではないので、利息ではなく手数料を支払います。

その金額は2者間ファクタリングが8%~18%3者間ファクタリングが2%~9%が相場です。

掛債権担保融資(ABL)の利息とファクタリングの手数料を比べると、ファクタリングの手数料のほうが高くなる傾向があるため、その点も考慮した上でどの手段で資金調達するかを決めるようにしましょう。

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングどちらが良い?ケーススタディ

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングどちらが良い?ケーススタディ

売掛債権担保融資(ABL)とファクタリング、どちらで資金調達をするか悩むこともあるかもしれません。

そこで以下では、よくあるケースごとに売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングのどちらを利用すべきかお答えします。

できるだけ早く資金調達したい

できるだけ早く資金調達がしたいときは、ファクタリングの利用がおすすめです

繰り返しになりますが、売掛債権担保融資(ABL)の場合は申し込みから資金調達まで最短でも2週間程度かかります。

これに対しファクタリングなら、サービス次第では最短即日で資金調達が可能です。

すぐにまとまった現金を得られるため、速さを求めるのであればファクタリングが適切でしょう。

自社では与信管理までできないため不安がある

自社では売掛先の与信管理までできず不安がある場合も、ファクタリングの利用がおすすめです。

売掛先の与信管理ができない場合、気掛かりとなるのは「売掛先の突然の倒産」です。

もし売掛先が倒産してしまうと売掛金を回収できなくなるため、経営状況によっては自社が倒産するリスクも高まってしまいます。

ファクタリングは原則として償還請求権なしの契約なので、仮に売掛先が倒産し売掛金を回収できなくなったとしても、弁済義務を利用者が負うことはありません。

つまり、ファクタリングの審査に通れば、利用者の未回収リスクは一切ないということです。

また、ファクタリングには「保証型ファクタリング」という、売掛先の未払いや倒産に備えてファクタリング会社が売掛金を保証するサービスもあります。

これを利用した場合も、利用者に未回収リスクが発生することはありません。

これらの点から、与信管理までできず不安がある場合はファクタリングの利用を検討することをおすすめします

赤字決算となっている

赤字決算となっており、自社の信用情報に不安がある場合も、ファクタリングの利用がおすすめです。

売掛債権担保融資(ABL)の審査対象は利用者なので、赤字決算だと信用力が低いと判断され、審査落ちになる可能性があります。

一方で、ファクタリングの審査対象は売掛先の信用力です

利用者の信用力はそこまで重要視されず、売掛先の信用力が高ければ問題なく利用できます。

そのため、赤字決算の中で資金調達を行うのであれば、ファクタリングを選んだほうが良いでしょう。

豊富な在庫を担保にできる

在庫を多く抱えている場合は、売掛債権担保融資(ABL)の利用がおすすめです。

資金調達を行う際、ファクタリングを選んだ場合は売掛金しか使用できませんが、売掛債権担保融資(ABL)なら売掛債権に加えて在庫も使用できます

そのため、豊富な在庫を担保にできる状況であれば、売掛債権担保融資(ABL)の利用を検討したほうが良いでしょう。

損失を抑えつつ資金調達したい

損失を抑えつつ資金調達したい場合も、売掛債権担保融資(ABL)の利用がおすすめです。

売掛債権担保融資(ABL)の場合は利息、ファクタリングの場合は手数料の支払いが必要になりますが、これら2つを比較したとき売掛債権担保融資(ABL)の利息のほうが低い傾向にあります。

つまり、売掛債権担保融資(ABL)のほうが損失を抑えやすいということです

そのため、支払いを減らしながら資金調達を行うのであれば売掛債権担保融資(ABL)を利用するのが良いでしょう。

まとめ

売掛債権担保融資(ABL)は、売掛債権を担保に金融機関から現金を調達できる融資手法です。

一般的な融資と異なり、売掛債権や在庫などを担保に資金調達が行えますが、赤字経営だと審査に通らず利用できない可能性があります。

その点、ファクタリングは売掛先の信用力が重視されるため、赤字経営でも利用できる可能性があります。

当機構のファクタリングは手数料が1.5%〜と低い上に、「償還請求権なし」の契約です。

仮に売掛先から売掛金を回収できなかったとしても利用者が責任を負うことはありません。

貸し倒れのリスクもないので、資金繰りでお悩みの事業主様は、この機会にぜひご相談ください。

当機構のファクタリングサービスについて詳しくはこちらをご覧ください。

売掛債権担保融資(ABL)とは?ファクタリングとの違い・選ぶポイント

【監修】日本中小企業金融サポート機構 編集局長

保有資格:FP2級

大学卒業後、地方銀行に勤務。主に企業向け融資を担当。その後、損害保険会社にて法人営業、外資系金融機関にて法人融資や人材育成を担当するなど、一貫して金融関連業務に従事。2019年一般社団法人日本中小企業金融サポート機構に入社し、これまでの金融の知識と法人営業の経験を活かし、多くの中小企業・零細企業をサポート。
プライベートでは3児の父の顔も持ち、犬・猫・亀も飼う大家族の大黒柱。

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