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補助金はどう利用する?公募から受給までの流れを解説

公開日
2024.01.18
更新日
2024.10.18
補助金はどう利用する?公募から受給までの流れを解説

中小企業の経営者の方々は、事業を運用するにあたって補助金の利用を考えたことがあるのではないでしょうか。

国から支給される補助金は原則として弁済不要であり、新しい事業を始めたい場合や設備投資を行いたい場合には積極的に活用したいサポートです。

そこで今回は、補助金とはどのようなものか、大枠の流れや見逃さないためのコツについてご紹介します。

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補助金は弁済不要の事業サポート

SUPPORTと書かれた積み木と小銭

「補助金」とは、国や自治体から企業などに支給される資金のことです。

融資とは違い、原則として弁済は不要であり、条件をクリアすれば企業は気軽に利用することができます。

補助金の支給は設備の投資や事業拡大を目的としており、起業したばかりの企業や新しい事業を始めたい企業を対象にしています。

なお支給には一定の条件があり、また予算にも上限があるため、審査に合格する必要があります。

実施しているのは主に経済産業省や地方自治体で、受給を検討している場合は省庁や地方自治体が発信している情報をチェックすると良いでしょう。

助成金と補助金の違い

補助金と似たような言葉に、「助成金」があります。どちらも国から支給される資金のため混同してしまう部分もありますが、いくつかの違いがあります。

補助金は上記で述べたとおり、新規事業や設備投資が主な目的ですが、助成金の目的は雇用促進など「改善」に重きを置いているものが多いといえます。

また、助成金を実施するのは主に厚生労働省です。

受給に一定の条件があることは補助金も助成金も同じですが、助成金は条件を満たしていればまず受給できるのに対し、補助金は予算の上限や定員の枠に潜り込めなければ採択されないこともあります。

なおこのような違いはありますが、両者に明確な棲み分けが定義されているわけではありません。

実際に募集されている補助金・助成金の条件をよく確認することが重要です。

助成金と補助金の違いについては下記コラムで詳しく解説しています。
助成金と補助金の違いをわかりやすく解説!管轄・予算・給付額・期間の相違点とは

補助金を活用したいときの注意点

補助金は弁済不要なため事業を拡大したいときなどには積極的に利用したいものですが、利用を検討する際には以下の注意点に気をつけましょう。

基本的には後払い

補助金は事業や設備投資に対して援助をしてもらえる制度ではあるものの、原則として後払いとなります。

そのため、資金調達の手段として期待することはできず、資金が必要な場合は別の手段で調達する必要があります。

定められた事業期間に注意

補助金は対象の事業期間が定められています。そのため、補助金を受けられるとなってもその事業期間外に支出を行った場合、経費として認められない可能性があります。

補助金は主に年単位で設定されますが、その事業期間が年度末より前に終わることもあるため、補助金を受ける際は十分な計画を練ることが重要です。

事業期間後の事務処理も重要

補助金は原則後払いであると解説しましたが、実際に対象の事業が終了した後、報告書などを提出する必要があります。

問題なく事業を遂行できたかどうかなど、事業期間内の活動が妥当だと判断されれば支給となります。

そのため、事業期間が終了した後の事務処理も重要です。

会計検査院の検査

補助金を受給できた場合、補助金の目的に合った用途でお金を使用しているか、事務処理を適切に行っているかなどを会計検査院に検査される可能性があります。

弁済する必要がないからこそ、適切な運用と適切な事務処理が重要となるのです。

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補助金を活用する際の主な流れ

電卓と補助金に関する書類

補助金を活用するには、主に以下の流れで手続が進んでいきますので、参考にしてください。

1. 公募

補助金はその内容や予算が決まると、事務局が立ち上げられ、公募が開始されます。

補助金によってどのような目的があるのか、どんな事業者を対象にしているのかが変わるため、自社が対象となりうるかどうかをまず確認します。

2. 申請・審理

これから始めたいと思っている事業と補助金が合致している、あるいは補助金の公募内容に自社が当てはまっていれば、申請を行いましょう。

申請の内容に基づき、事務局内で審理が行われます。

3. 採択・交付申請

審理を通ることができれば、補助金の対象企業として採択されます。

このとき採択通知がなされますが、申請した金額全てが受給されるかどうかは審理の内容や競合によります。

通知された上限額に合わせて事業の見直しなどを行ったのち、交付申請を行います。

4. 事業スタート

交付決定を受けた内容で事業を開始します。

なお、対象の事業を開始してよい日は原則として交付決定日となります。

のちに補助金で充当する経費については、領収書や根拠となる書類を全て適切に保管しておきます。

5. 中間検査

補助金によっては、書類の整備状況などを確認するために中間検査が行われることがあります。

ここで不備があるとその分の補助金が支給されない可能性もあるため、入念に準備・確認しておくことが大切です。

6. 事業終了・報告

対象の事業が終了したら、その内容や経費を報告します。

7. 確定検査・補助金の交付

報告をもとに事務局にて確定検査が行われ、問題がないと判断されると、補助金が交付されます。

このとき、定められた様式にのっとって請求書を発行するなど、補助金によって必要な手続きがあるため最後まで入念な確認が必要です。

補助金を逃さないために

補助金は年度によって、どのような内容のものが実施されるかが変わります。

そのため、自社にぴったりの補助金があったとき、それを見逃さないようにしたいものです。

以下では、受けられる補助金を確実にキャッチアップするためのコツをご紹介します。

補助金が決まる大枠のスケジュール

補助金は国の予算から組まれるため、その年度の予算が決まる1年間の流れの中で大枠が決まっていきます。

具体的には、毎年8月末までに各省庁から概算要求が出されます。

この概算要求を見ることで、次年度にどのような補助金が実施されるのかを予測することができます。

その後、財務省による財務省原案の作成、政府による政府予算案の作成を経て、1月~3月に行われる通常国会にて予算が議決されれば補助金の実施が決定します。

予算が決定する前後、主に2月~3月ごろに各補助金の事務局が立ち上げられ、公募が開始されます。

そのため、特にこの時期は補助金について情報をチェックしておくと良いでしょう。

また、その年の情勢などを鑑みて、本予算の修正を行うための補正予算が組まれます。

補正予算に決まった時期はありませんが、補正予算によって組まれる補助金もあるため、関係省庁の発表を注視しておくのがおすすめです。

各省庁から出される補助金の情報をチェック

補助金に関わる各省庁から、補助金の情報が常に発信されています。

例えば、中小企業庁Webサイトの「補助金等公募案内」のページでは、中小企業を支援する補助金などの情報を常に更新しています。

補助金等公募案内|中小企業庁

メールマガジンを登録しておくのがおすすめ

また、上記の中小企業庁ではメールマガジンの発信も行っています。

情報を常にキャッチアップするには、こういったメールマガジンに登録して最新情報を逃さないようにするのがおすすめです。

メールマガジン「e-中小企業ネットマガジン」のご案内|中小企業庁

まとめ

弁済の必要がなく、目的に合致した事業の展開・設備の投資を行う際に支援を受けられる補助金は、中小企業では積極的に利用したいところです。

一方で、補助金の受給にはさまざまな準備や審理があること、原則として事業が終了した後の支払いになることなどに注意が必要です。

補助金を活用するには、事業を実施するための運転資金が別に必要となります。

日本中小企業金融サポート機構では、資金調達の手段として近年注目を集めている「ファクタリング」のサービスを行っています。

ファクタリングは売掛金を支払期日前に資金化するサービスのことで、早期に資金を得ることでキャッシュフローを改善できる他、新規事業のための運転資金に充てることも可能です。

補助金の活用を検討している場合は、ファクタリングもあわせてご検討ください。

ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説【図解あり】

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【監修】日本中小企業金融サポート機構 編集局長

保有資格:FP2級

大学卒業後、地方銀行に勤務。主に企業向け融資を担当。その後、損害保険会社にて法人営業、外資系金融機関にて法人融資や人材育成を担当するなど、一貫して金融関連業務に従事。2019年一般社団法人日本中小企業金融サポート機構に入社し、これまでの金融の知識と法人営業の経験を活かし、多くの中小企業・零細企業をサポート。
プライベートでは3児の父の顔も持ち、犬・猫・亀も飼う大家族の大黒柱。

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