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ファクタリングの仕訳方法は?仕組みや勘定科目を分かりやすく解説

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公開日
2022.12.22
更新日
2022.12.23

ファクタリングとは、個人事業主や企業が持つ「売掛金」をファクタリング会社に譲渡し、売掛先(取引先)から支払われる期日よりも早く売掛金(売上債権)を資金化するサービスです。

メリットとしては、売掛金を早期に回収することができること、未入金状態が早期に解消されることなどがあります。

デメリットとしては手数料が発生するので当初の請求金額よりも手数料分を差し引いて入金されること、があげられます。


今回は、このファクタリングの仕訳や仕組み、勘定科目についてわかりやすく解説していきたいと思います。

ファクタリングの種類で会計処理が異なる

ファクタリングはもっている売掛金(主には売掛金・売掛金)を早期に資金化するものですので、必ず売掛金を保有していることが前提となります。

売掛金の意味は以下もご参照ください。
売掛金と未収金の違いは?それぞれの特徴と合わせてわかりやすく解説。 | グランサーズ株式会社 (grancers-group.com)

またファクタリングの種類にはいくつか種類があります。

その中でも「買取型ファクタリング」と「保証型ファクタリング」というものが一般的です。

買取型ファクタリング

「買取型ファクタリング」とは、保有している売掛金をファクタリングサービスを行っている会社に譲渡し、手数料分を差し引いた残りをファクタリングサービス提供会社から受け取るサービスです。


この買取には2種類あり、利用者とファクタリング会社のみで契約する「2者間ファクタリング」と、利用者、ファクタリング会社、売掛金)との3者で行う「3者間ファクタリング」があります。

保証型ファクタリング

「保証型ファクタリング」とは、保有している売掛金が売掛先から入金されないなど万が一回収できなくなった場合に、保証限度内で保証してもらうサービスです。

損害保険の性質とも類似しています。

このファクタリングの会計処理は、買取型と保証型のどちらかを利用したかによって異なります。

ファクタリング利用時の勘定科目と仕訳例

買取型であっても保証型であっても売掛金があることが大前提となります。

このため売掛金の発生時に、売上によって売掛金が資産となる場合、「(借方)売掛金/(貸方)売上」と仕訳をするのが一般的です。

買取型ファクタリング仕訳例

買取型ファクタリングは、自社で保有する売掛金を売却して、早期に資金を受け取るものです。

資金受け取り時は売掛金から手数料を差し引いた資金が振り込まれます。

このためこの取引によって負債が増えることはありません。

ファクタリングを利用する場合は保有する売掛金を未収入金に振り替える処理を行います。

(借方)未収入金 (貸方)売掛金

その後、売掛印を譲渡して資金を受け取った場合、売掛金に対して資金を受け取ると手数料が発生しますが、この手数料は売上売掛金売却損と処理されることとなります。

未収入金はなくなり、現金預金が入金されます。

(借方)現金預金      (貸方)未収入金

売上売掛金売却損

保証型ファクタリングの仕訳例

保証型ファクタリングを利用し無事に売掛金が支払われた場合、保証型ファクタリングを利用した後に売掛先が倒産し、売掛金が支払われなかった場合の2通りがあります。

売掛金が支払われた時は通常の入金処理と同様となります。

(借方)現金預金  (貸方)売掛金

売掛先が倒産した場合は貸倒損失の勘定科目を使います。

(借方)貸倒損失  (貸方) 売掛金

2者間ファクタリング利用時の仕訳

2者間ファクタリングと3者間ファクタリングを行ったときそれぞれに会計処理を解説します。

2者間ファクタリングを締結した際の仕訳

ファクタリング契約締結時は保有する売掛金を未収入金に振り替えます。

未収入金の振替を行う理由は、未収入金は厳密にいえば営業売掛金ではなく金融売掛金に分類されるためです。

ファクタリングは金融サービスであり、営業得意先ではありません。

このため売掛金ではなく未収入金に振り替えます。

(借方)未収入金  (貸方)売掛金

売掛金を譲渡し、ファクタリング会社から譲渡代金が入金された際の仕訳

ファクタリング契約締結後に売上売掛金に対して資金を受け取ると手数料が発生しますが、この手数料は売上売掛金売却損と処理されることとなります。

また未収入金はなくなり、現金預金が入金されます。

(借方)現金預金      (貸方)未収入金(※)

売上売掛金売却損

(※)なお実務上、未収入金を認識せずに直接売掛金の金額を貸方に記録する場合もあります。

売掛先から売掛金が入金された際の仕訳

ファクタリングにより早期に資金回収はしたものの、以前請求書を発行した口座に売掛金が入金されます。

なぜならファクタリング利用者はファクタリングサービスを使ったことを売掛先に通知しないためです。

このため利用者はファクタリング会社の代行として売掛金を回収するため、売掛先からの売掛金の入金があった際には「預り金」の勘定科目を使用します。

後ほどファクタリング会社に送金します。

(借方)現金預金  (貸方)預り金

ファクタリング会社へ売掛金を支払った際の仕訳

売掛先から回収した売掛金をファクタリング会社に支払います。

この時、預かっていた現金預金をファクタリング会社に送金する、という会計処理を行います。

(借方)預り金    (貸方)現金預金

3者間ファクタリング利用時の仕訳

2者間ファクタリングの処理と基本的には同様となります。

3者間ファクタリングを締結した際の仕訳

2者間ファクタリング同様に、ファクタリング会社から資金が入金されるまでは「未収入金」で処理します。

(借方)未収入金  (貸方)売掛金

売掛金を譲渡し、ファクタリング会社から譲渡代金が入金された際の仕訳

2者間ファクタリング同様に、手数料を「売上売掛金売却損」で計上します。

(借方)現金預金      (貸方)未収入金

売上売掛金売却損

ファクタリング仕訳をする際の注意点

ファクタリング取引は消費税の課税はない

消費税は財・サービスなどを移転したとき(具体的には販売したとき、仕入れを行ったとき)に発生します。

ファクタリングで売掛金を譲渡することは「金銭売掛金などの譲渡」にあたるため、非課税です。

なおファクタリング会社が売掛金の売掛金譲渡登記を行う費用には消費税がかかるため、支払い後の仕訳が必要となります。

資金入金までに決算期末をまたぐ場合でも売上に税金が課税される

消費税は財・サービスの移転に対して認識され、決済が行われたかどうかは関係ありません。

このためファクタリング契約時から資金の入金までに決算期末をまたいだ場合、仮に入金されていなくても課税されます。

資金調達にファクタリングを検討中の方へ

ファクタリングは、保有する売掛金をファクタリング会社に売却して早期資金化するサービスです。

当機構は、関東財務局長及び関東経済産業局長が認定する経営革新等支援機関として、金融知識に精通した専門のスタッフが全国の中小企業様の経営をサポートしております。

また、完全非対面で契約できる「オンライン契約」を導入しておりますので、新型コロナウイルスの影響で対面契約に不安を感じる方でも安心してご利用いただけます。

ファクタリングについて詳しく知りたい方、ご不安な点やご質問がある方はどうぞお気軽にお問い合わせください。

執筆者の紹介
公認会計士・税理士 筧 智家至

9万人超のチャンネル登録数、月間再生回数70万回を超える税理士系YouTube「社長の資産防衛チャンネル」を運営(社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】 - YouTube
公認会計士・税理士。監査法人トーマツを経て筧公認会計士・税理士事務所(現:税理士法人グランサーズ)を設立。現在従業員数80名を超え、約2000社の税務支援を行うグランサーズグループ代表。上場企業の監査役も務めている。
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