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ファクタリングは2社目の申し込みも大丈夫?相見積り・掛け持ち・二重譲渡について

公開日
2023.11.16
更新日
2024.02.21
ファクタリングは2社目の申し込みも大丈夫?相見積り・掛け持ち・二重譲渡について

ファクタリングとは自社で保有している売掛金を売却することで、売掛先から支払われる期日よりも早く資金化できるサービスのことです。

金融機関から融資を受けるよりも資金化までのスピードが早く、審査通過率も高いことから、新たな資金調達方法として取り入れられています。

ファクタリングを利用する際は、より自社のニーズにあった会社を選ぶために複数社と比較することが大切です。

ところが、別々の会社に同じ売掛金を売却すると「二重譲渡」と呼ばれる犯罪行為に該当してしまうため注意しなければいけません。

この記事では、2社目のファクタリング会社に申し込むメリットや注意事項について解説します。

ぜひご覧ください。

ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングとは?仕組みなどをわかりやすく解説【図解あり】

[cta]

ファクタリングの仕組み

ファクタリングは資金調達方法の一つで、売掛金を売却することで資金調達ができる方法のことです。

企業間の取引で使われることが多い「掛取引」では、商品やサービスの代金は納品直後ではなく30日〜60日後に入金されるのが一般的です。

売掛先から代金が入金されるまでの期間中、手元にある資金で事業運営ができるのであればいいのですが、生産数の大幅な増加や原材料費の高騰など、手元の資金だけではカバーできない支払いが発生する可能性があります。

このような場合にファクタリングを活用することで、入金される前の売掛金を資金化して事業運営や支払いに充てることができるのです。

ファクタリングの基本的な仕組み

ファクタリングは、商品やサービスを提供して売掛金が発生した後に活用することが可能です。

売掛金が発生したらファクタリングの申し込みと審査を行い、無事審査に通過すると売掛金から手数料を引いた金額を受け取ることができます。

2者間ファクタリングと3者間ファクタリング

ファクタリングには利用者とファクタリング会社間で契約する「2者間ファクタリング」と、売掛先も含めて契約を行う「3者間ファクタリング」があります。

2者間ファクタリングは売掛先に知られることなく資金調達が可能なので、売掛先から「資金繰りが厳しいのでは?」と思われてしまうことがありません。

2者間での契約なので確認フローが少なくて済むことから、最短当日入金に対応しているなどスピーディーに進めることができます。

3者間ファクタリングは資金調達の際に売掛先からの承認が必要なので、当日中に資金調達ができない可能性があります。

その一方で、売掛先が関与することでファクタリング会社は売掛金の存在を確認できるなどにより未回収リスクを減らすことができるので、2者間よりも手数料を抑えられる傾向があります。

2者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
2者間ファクタリングとは?3者間ファクタリングとの違いとメリット・デメリット

3者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
3者間ファクタリングとは?メリット・デメリットと利用が好ましいケースを解説

2社目のファクタリング会社を探したほうがいい理由

A or Bと書かれたホワイトボード

現在はさまざまなファクタリング会社が存在しており、会社ごとに契約形態や調達可能金額の上限、手数料などが異なります。

より自社に合った会社を選ぶためにも、初めから1社に絞るのではなく別の会社からも見積りを取る「相見積り」を行うのがおすすめです。

ここでは2社目のファクタリング会社を探しておくべき理由についてご紹介します。

手数料の相場を把握し比較できる

ファクタリングの手数料に関しては統一された明確なルールが存在しないので、会社ごとに独自で設定した基準によって運用されているのが現状です。

公式サイトなどでも大まかな手数料は知ることができますが、契約方法や売掛先の信用力、買取希望金額によって適用される手数料にバラつきがあります。

そこで別の会社から見積りを取って比較することで手数料の相場を知ることができ、より自社の希望に沿った会社を見つけることができるのです。

悪徳業者の見極めができる

ファクタリング会社の中には法外な手数料を請求する悪徳業者が潜んでいることがあります。

もしも見積りを1社からしか取っていなかった場合、高額な手数料を請求されても悪徳業者だと気づかないまま契約に進んでしまう可能性があります。

複数社と比べて手数料の相場を知ることで、悪徳業者と契約してしまうリスクを避けることができるのです。

悪徳業者については下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングを装ったヤミ金会社に要注意!見分けるポイントをご紹介

ファクタリング会社によっては買取可能額に制限がある

ファクタリング会社によって売掛債権の買取可能額の上限額や下限額は異なります。

多額の資金調達を検討している場合、1社だけではファクタリングの上限に達してしまって必要資金が足りない可能性があります。

反対に、少額には対応していないファクタリング会社もあるので、複数社と比較して自社の希望する金額に対応している会社を探さなければいけません。

ファクタリングは2社以上の掛け持ち利用も可能

売掛金を複数持っている場合、それぞれの売掛金を別々の会社に掛け持ちで売却することも可能です。

ただし、すでに売却済みの売掛金を2社目に売却してしまうと「二重譲渡」となり、立派な犯罪行為にあたります。

ファクタリング会社を選ぶ際の基準

立方体の小さくてカラフルなブロックと虫眼鏡

2社目のファクタリング会社を探しておくメリットについてご紹介しましたが、「どんな基準でファクタリング会社を選んだらいいのか分からない」という方もいるのではないでしょうか。

ファクタリング会社の比較をする際、ついつい手数料の安さや希望金額で買い取ってもらえるかどうかを重視してしまいがちですが、契約内容の確認や担当者の誠実さも重要な検討ポイントになります。

ここからはファクタリング会社選びのポイントについて解説します。

2者間・3者間で選択できるか

2者間ファクタリングと3者間ファクタリングにはそれぞれメリット・デメリットがあるので、自社の状況や希望に応じて希望の契約方法を選択できるのが理想です。

今すぐにでも資金が欲しい場合や、売掛先にファクタリング利用を知られたくない場合は2者間を、売掛先に知られても問題なく手数料をできる限り抑えたい場合は3者間を選びましょう。

手数料は妥当か

ファクタリングには手数料が発生し、売却した売掛金の額から手数料を引いた金額が入金されます。

手数料の比率が大きければそれだけ手元に残る資金が少なくなってしまうので、「できるだけ手数料が安いファクタリング会社を探そう」と思うのは当然のこと。

しかし、手数料の相場を知らなければ「この手数料は高いのか低いのかどっちだろう?」と迷う方もいらっしゃるでしょう。

ここからは手数料の相場についてお伝えしつつ、手数料が安すぎたり高すぎたりする場合の注意点について解説します。

手数料の相場について

先ほどファクタリング会社によって設定している手数料に違いがあるとお伝えしましたが、法外な手数料を取られないために相場について知っておくことが大切です。

一般的には2者間ファクタリングはおよそ8%~18%、3者間ファクタリングはおよそ2%~9%が相場とされています。

手数料が安すぎる場合

資金調達にかかるコストを抑えるために、できるだけ手数料が安い会社を選ぼうと考える方もいらっしゃるでしょう。

ところが、手数料を安く設定しているファクタリング会社は、売掛金の回収に懸念がある企業とは取引を行わない傾向にあります。

つまり社会的に信用が高い大企業が審査に通過しやすく、中小企業は審査に落ちてしまう可能性が非常に高いのです。

とはいえ、審査に通過しなければファクタリングを利用することはできません。

そのため、出してもらった見積りの中で自社にとって最良と思えるプランを多角的に判断すると良いでしょう。

手数料が高すぎる場合

2者間ファクタリングでは売掛金が回収できないリスクに見合うよう手数料が高く設定される傾向があります。

ところが、相場よりも高い手数料を設定している会社は悪徳業者である可能性があるので注意しましょう。

手数料については下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングの手数料ってどれくらい?種類別の相場と抑える方法をご紹介

自社の希望を満たしているか(担当者は誠実か)

ファクタリング会社を選ぶ際は、自社が希望する条件を満たすかどうかを必ず確認しましょう。

希望する金額で満額買い取ってもらえるかどうかはもちろん、2者間・3者間を選べるかどうかも大切なポイントです。

また、担当者とのやりとりに不安な点がないかどうかも重視すべきポイントです。

いくら条件が良くても、担当者の言葉遣いが悪かったり説明が不十分な場合は悪徳業者の可能性があります。

申し込みや審査の段階で担当者と電話やメールでやり取りする場面がありますが、説明が丁寧でわかりやすいかどうか、不明点を聞いても細かく教えてくれるかどうかなどはチェックしておきましょう。

償還請求権のない契約か

償還請求権とは、売掛先の倒産などによって売掛金が支払われなかった場合にファクタリング会社が利用者に費用の請求をできる権利のことです。

ファクタリングには基本的に償還請求権はありませんので、売掛金が支払われなくても利用者に費用を請求されることはありません。

契約時には償還請求権の有無についてしっかり確認しておきましょう。

償還請求権がある契約は貸金業にあたるので、ファクタリングではない別のサービスであったり悪徳業者である可能性も考えられます

償還請求権については下記コラムで詳しく解説しています。
償還請求権とは?ファクタリングに重要な“誰がリスクを負うか”

契約書の内容ややり取りは適切か

契約をする際は、契約書の内容を細部まで必ず確認しておきましょう。

事前に聞いていた説明と違っていたり、口頭で伝えられたことが契約書に記載されていなかったりすると、契約後に金銭トラブルに発展する可能性があります。

「説明してもらったから大丈夫だろう」と油断することなく、隅々まで契約書を確認し、少しでも違和感があれば担当者に問い合わせましょう。

もしも担当者から強引な契約締結を迫られた場合は、契約をしないという選択も大切です。

おすすめのファクタリング会社については下記コラムで詳しく解説しています。
おすすめファクタリング会社を特徴別に紹介!最適な会社が見つかる!

ファクタリング会社の相見積りを行う際のポイント

御見積書の紙とペンと電卓

ファクタリング会社の相見積りを行う際は、これからご紹介する4つのポイントを抑えておくのがおすすめです。

なぜファクタリングを利用するのかはっきりさせる

ファクタリング会社を比較する前に、なぜファクタリングを利用するのか目的を明確にしておきましょう。

漠然とファクタリング契約を結んでしまうと、資金が欲しい時期に資金化ができなかったり、不必要な手数料が発生してコストがかかってしまったりするからです。

今すぐ手元に資金が欲しい場合は2者間ファクタリングに対応した会社を選び、できるだけコストを抑えた資金調達を希望する場合は3者間ファクタリングに対応した会社を選ぶなど、目的を明確にすることで自社にぴったりな契約方法を選択することができます。

スケジュールに余裕を持たせる

たとえ最短即日入金を謳っているファクタリング会社であっても、売掛先の信用度や希望金額の大きさなどによって審査に時間がかかってしまう可能性があります。

相見積りを取る場合、ファクタリング会社ごとに審査スピードが異なることから余裕を持ったスケジュールで見積りを取るのがおすすめです。

ホームページを見るなどして絞り込む

ファクタリングの目的と資金調達までのスケジュールを決めたら、いよいよ会社選びに突入します。

比較先が多すぎても決めきれませんし、逆に比較先が少なすぎても条件に合致しにくくなる可能性があるので、目安として3〜4社ほどピックアップしておくのがおすすめです。

審査通過率の高さや売掛金の買取価格の上限、償還請求権がないかどうかなど、複数の観点で絞り込んで決めておきましょう。

相見積りは同条件で取る

複数社から相見積りを取る際、会社ごとに異なる条件で見積りを取ってしまうと正確に比較することができなくなります。

比較する会社が何社であろうと、条件を揃えて見積りを依頼しましょう。

ファクタリング相見積り時に気をつけるべき「二重譲渡」

たくさんの1万円札と手錠

相見積りを取る際は条件を揃えて比較するために、同じ売掛金を利用するのがおすすめであるとお伝えしました。

見積りを取るだけであれば同じ売掛金を利用しても問題ありませんが、そのまま複数社に同じ売掛金を売却してしまうと「二重譲渡」となり、犯罪に手を染めてしまうことになります。

ここでは相見積り時に気をつけておきたい「二重譲渡」の概要と、二重譲渡を防ぐために契約条件として指定されることが多い「債権譲渡登記」についてご紹介します。

避けなければならない二重譲渡

1社目のファクタリング会社に売却した売掛金を別のファクタリング会社に売却し、二重に資金化する行為を二重譲渡といいます。

すでに売却済みの売掛金を使用して不正に資金を得るのは、横領罪や詐欺罪に該当する立派な犯罪です。

二重譲渡が発覚すれば社会的信用を失うため、事業継続ができなくなる可能性が非常に高くなります。

見積りまでは2社以上も問題ない

同一の売掛金を売却して資金を得る二重譲渡は犯罪行為ですが、複数社に見積りを取るのは問題ないのでご安心ください。

見積りの取得はあくまで手数料や買取金額を確認するための手段であり、実際に売却するわけではないので罪に問われることはありません。

債権譲渡登記について

ファクタリング会社によっては、二重譲渡を防ぐために債権譲渡登記を義務付けていることがあります。

債権譲渡登記とは売却した債権が別の会社に移ったことを証明するための制度のことです。

1社目で債権譲渡登記を行うことで、2社目の審査時に権利がファクタリング会社に移っていることが発覚するので、二重譲渡を未然に防ぐことができるのです。

ファクタリングを利用する際の手順

スーツの男性とSTEP1・STEP2・STEP3

利用するファクタリング会社が決まったら申し込みを行います。

スムーズな資金化を叶えるためには、ファクタリングを利用する際の一連の流れについて事前に理解しておくのがおすすめです。

ここからは申し込みから入金までの実際の流れについてご紹介します。

申し込み

ファクタリングの利用申し込みは、Webサイトや電話のほかに事業所に直接出向いて窓口で申し込む方法があります。

Webサイトから申し込む場合、インターネット環境があれば場所や時間を問わずいつでも申し込むことが可能です。

ファクタリング利用が初めてで、説明を受けながら申し込みたいという場合は電話や窓口での申し込みがおすすめです。

必要書類の提出

ファクタリングの申し込みを終えたら、審査に必要な書類を揃えましょう。

ファクタリング会社によって必要な書類が異なるので、あらかじめ確認しておくのがおすすめです。

ファクタリング会社には以下の書類の提出を依頼されることがほとんどなので、事前に用意しておくとスムーズです。

・身分証明書

・決算書や確定申告書など

・通帳と印鑑証明書

・発注書や納品書、請求書など取引の実態が分かるもの

審査

必要書類の提出を終えたら、ファクタリング会社の審査を待ちます。

金融機関からの融資の場合は審査完了までに最低1か月程度必要ですが、ファクタリングの場合は早ければその日のうちに審査が終わります。

ファクタリングの審査では、自社の経営状況よりも売掛先の経営状況や信頼度が重視され、売掛先の与信や希望金額などを加味して手数料の算出が行われます。

契約

審査に通過し、資金化ができる金額に納得できれば契約に進みます。

契約書は必ずすべての項目の細部まで確認し、事前に説明を受けていた内容が明記されているかどうか、聞き覚えがない項目が追加されていないかを確認しましょう。

契約書は基本的に自社で保管する用とファクタリング会社が保管する用の2通作成するように依頼しましょう。

入金

契約締結が完了したら入金を待ちましょう。

最短で当日中に資金が振り込まれますが、詳しい振込期日はファクタリング会社に確認しておくのがおすすめです。

契約の進め方については下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングの契約はどう進める?一般的な流れと契約書のチェックポイントを解説

まとめ

2社目のファクタリング会社を探すことで、自社の希望に沿ったファクタリング会社を選ぶことができたり、より多くの売掛金を資金化できたりするメリットがあります。

安心して資金調達をするために、本記事でご紹介した「ファクタリング会社を選ぶ際の基準」を参考にしながら、ぜひ相見積りしてみてください。

一般社団法人日本中小企業金融サポート機構では、ファクタリングサービスをはじめとする資金調達の方法をご紹介しています。

ファクタリングを申し込む際の必要な書類は、「通帳のコピー(3か月分)」「請求書・契約書など売掛金に関する資料」の2点のみ。

申し込みから契約までオンラインで完結し、振り込みまでの時間は最短3時間です。

17時までに契約が完了すれば即日振込が可能なので、早めに資金を調達したい方は、ぜひ当機構をご利用ください。

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ファクタリングは2社目の申し込みも大丈夫?相見積り・掛け持ち・二重譲渡について

【監修】日本中小企業金融サポート機構 編集局長

保有資格:FP2級

大学卒業後、地方銀行に勤務。主に企業向け融資を担当。その後、損害保険会社にて法人営業、外資系金融機関にて法人融資や人材育成を担当するなど、一貫して金融関連業務に従事。2019年一般社団法人日本中小企業金融サポート機構に入社し、これまでの金融の知識と法人営業の経験を活かし、多くの中小企業・零細企業をサポート。
プライベートでは3児の父の顔も持ち、犬・猫・亀も飼う大家族の大黒柱。

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