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輸出業のリスクヘッジに必須?国際ファクタリングの概要・サービス比較

公開日
2024.10.23
更新日
2024.10.23
輸出業のリスクヘッジに必須?国際ファクタリングの概要・サービス比較

海外企業との取引となる輸出業では、国内企業との取引とは違ったさまざまなリスクが存在します。

これから輸出業にチャレンジしたいと考えている場合は、「国際ファクタリング」を利用してリスクヘッジを行うのがおすすめです。

今回は、国際ファクタリングの基本的な仕組みや通常のファクタリングとの違い、国際ファクタリングを利用するメリット・デメリット、類似のサービスとの比較まで、包括的にご紹介します。

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輸出業に必須といえる「国際ファクタリング」とは?

船舶用フォークリフトと海上コンテナ

輸出業においては、国内取引では想定しにくいさまざまなリスクヘッジのためのサービスがいくつか存在します。

国際ファクタリングは、そんなサービスの一つです。

輸出商品の売掛金を保証するサービス

輸出業において、現地の輸入企業からの支払いリスクを軽減するために「国際ファクタリング」が重要な役割を果たします。

輸出業者からすると、売掛金の回収に時間がかかる場合があり、資金繰りの悪化が懸念されます。

また、特に信用力の低い企業と取引を行う際は、売掛金の未回収リスクが高まります。

国際ファクタリングは、輸出業者と輸入企業との間にファクタリング会社が入り、信用度を調査したり売掛金を保証したりすることでリスクヘッジを行うサービスです。

国際ファクタリングを利用することで、リスクを軽減しつつ資金繰りの安定化を図ることもできます。

ベースとなるファクタリングの仕組みについて

国際ファクタリングの基本的な仕組みは、日本国内でも利用が拡大している通常のファクタリングをベースにしています。

早期資金調達ができるサービス

ファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、売掛金の早期回収を実現するサービスです。

通常、納品から売掛金が支払われるまでの期間は30~60日あるいはそれ以上かかる場合がありますが、ファクタリングを利用することで、即座に資金を確保することが可能です。

ファクタリングの基本的な仕組みについては下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説【図解あり】

2者間ファクタリングと3者間ファクタリング

ファクタリングには2者間と3者間のタイプがあります。

2者間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社だけで契約が成立し、売掛先にファクタリング利用の承諾を得る必要はありません。

契約が成立すると、ファクタリング会社は手数料を引いた売掛金を速やかに入金し、利用者はキャッシュフローが改善します。

売掛先から期日までに入金があれば、利用者は速やかにその金額をファクタリング会社へ支払います。

3者間ファクタリングは、売掛先にファクタリング利用の承諾を得る必要があり、回収プロセスに直接関与します。

契約時に売掛先の同意が必要となりますが、ファクタリング会社としては信用度の調査がしやすく未回収のリスクも低くなるため、手数料は2者間と比較して低くなります。

2者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
2者間ファクタリングとは?メリットや手数料、利用のポイントを解説

3者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
3者間ファクタリングとは?メリット・デメリットと利用の流れを解説!

ファクタリングの主なメリット

ファクタリングを利用することで、さまざまなメリットが得られます。

例えば、ファクタリングを利用することで本来の売掛金の支払期日より前に資金を入手できるため、キャッシュフローの改善につながります。

早期に設備投資を行いたいという場合にも有効です。

また、万が一売掛先の倒産などにより貸し倒れが起きた場合にも、ファクタリングは一般的に償還請求権なしの契約を締結するため、利用者が費用を請求されることはなくファクタリング会社がこのリスクを負います。

赤字状態や信用力の低い企業でも利用しやすい点もメリットです。

ファクタリングの審査では基本的に売掛先の信用力が重視されるため、利用者は融資の審査が難しい場合でもファクタリングなら利用できる可能性が高いといえます。

保証型ファクタリングもある

ファクタリングの中には、売掛金が未回収となった場合にそのリスクを保証する「保証型ファクタリング」も存在します。

保証型ファクタリングは売掛金が未回収となった際にファクタリング会社に売掛金の全額(もしくは一部)を保証してもらうもので、キャッシュフローの改善よりはリスクヘッジを重視したサービスです。

通常のファクタリングは国内のみのサービス

上記のような一般的なファクタリングは、国内の法律に則って行われるサービスです。

海外の売掛先へ輸出する際には、それぞれの国の事情にも対応した専門のサービスを利用する必要があります。

輸出業の味方となる国際ファクタリングの仕組み

海上貨物船と世界地図

国内での取引ではなく、海外企業への輸出時に活用できるのが国際ファクタリングです。

国際ファクタリングを利用する主な目的

輸出業では、海外の売掛先からの支払いに不安が生じることが少なくありません。

特に新しい売掛先や信用力に不安がある企業との取引では、売掛金が未回収となるリスクが高まります。

国際ファクタリングを利用することで、そのようなリスクを回避し、貿易活動を安心して進められるようになります。

国際ファクタリングは「4者間」ファクタリング

国内で行うファクタリングには、2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの2つのタイプがありました。

一方の国際ファクタリングでは、もう1者加えた「4者間ファクタリング」の契約を行う仕組みとなります。

国際ファクタリングの4者間ファクタリングでは、輸出入における売掛金の保証・資金化を行う際、4つの当事者が関与します。

この仕組みにより、輸出業者と輸入業者の双方がリスクを軽減し、スムーズに取引を進めることができます。

4つの当事者とは、「輸出業者」「国内ファクタリング会社」「海外ファクタリング会社」「輸入業者」です。

1. 輸出業者

輸出業者は、輸入業者に商品を輸出し、その売掛金を保証してもらうために国際ファクタリングを利用します。

輸出業者は、国内のファクタリング会社に輸入企業が信用に値するかどうかの信用調査を依頼できます。

2. 国内ファクタリング会社

国内ファクタリング会社は、輸出業者が国際ファクタリングを申し込む際の窓口となるファクタリング会社です。

国内ファクタリング会社の役割は、輸出業者から売掛金を証明する書類などを受け取り、それを海外ファクタリング会社に引き渡すことです。

さらに、売掛金の一部を輸出業者に前払いすることで、キャッシュフローを改善させます。

3. 海外ファクタリング会社

海外ファクタリング会社は、輸入業者の国で売掛金の保証や回収を行うファクタリング会社です。

海外ファクタリング会社は国内ファクタリング会社からの依頼を受け、輸入業者の信用調査を行い、その信用リスクを引き受けます。

海外ファクタリング会社は輸入業者からの代金回収も担い、回収された売掛金は国内ファクタリング会社を通して輸出業者に支払われます。

4. 輸入業者

輸入業者は、輸出業者から商品を購入し、売掛金の支払い義務を負う当事者です。

輸入業者は、海外ファクタリング会社を通じて代金を支払います。

このとき、海外ファクタリング会社が売掛金の保証を行うため、輸出業者は輸入業者の信用リスクを直接負わずに取引を進められます。

国際ファクタリングは買取型と保証型のハイブリッド

国際ファクタリングには、売掛金の買い取りと保証の両方の機能が組み合わさっています。

売掛金の早期回収を行いつつ、輸入企業の倒産リスクなどに対する保証も受けることができるため、リスクを抑えつつキャッシュフローを改善できます。

国際ファクタリング利用の基本的な流れ

国際ファクタリングを利用する際は、基本的に以下のような流れで取引が進行します。

1. 貿易契約の締結

まず、輸出業者と輸入業者の間で、商品の売買契約が締結されます。

この際、支払条件も合意されます。

売掛金は通常、納品後に一定期間を経て支払われるため、このタイムラグをカバーするために国際ファクタリングが利用されます。

2. ファクタリング会社との契約

次に、輸出業者は国内ファクタリング会社と契約を結びます。

この契約では、売掛金の管理・回収をファクタリング会社に委託します。

輸出業者はこの契約を通じて資金の早期回収や未回収リスクの軽減を図ります。

このとき、輸入業者の合意も必要です。

3. 信用調査

国内ファクタリング会社から海外ファクタリング会社へ依頼し、輸入業者の信用調査が行われます。

この信用調査にて問題なしと判断されれば、「引受受領」をし、保証が確定されます。

4. 輸出業者による商品出荷

輸出業者は通常の手続きに従い、輸入業者に商品を出荷します。

5. ファクタリング会社による資金提供

国内ファクタリング会社は、提出された売掛金情報を確認し、問題がなければ手数料を差し引いた分の売掛金を輸出業者に対して前払いします。

これにより、輸出業者は売掛金が回収される前に資金を受け取ることができ、キャッシュフローを改善できます。

6. 輸入業者による代金の支払い

輸入業者は、海外ファクタリング会社に対して売掛金を支払います。

この売掛金は国内ファクタリング会社を通じ、輸出企業へ引き渡されます。

7. 期日までに入金がなかった場合

万が一、支払期日までに輸入業者からの入金がなかった場合は、国内ファクタリング会社と海外ファクタリング会社の協力により輸出業者への支払いは保証されます。

また、輸出業者は支払期日前に売掛金を資金化してもらい、キャッシュフローの改善に活かすことも可能です。

輸出時に国際ファクタリングを利用するメリット

3つの「MERIT」と2つの「DEMERIT」のシーソー

国際ファクタリングを利用するメリットには、以下のようなものがあります。

売掛金が完全に保証される

国際ファクタリングの大きな利点は、売掛金が完全に保証される点です。

通常の貿易取引では、輸出業者は輸入業者からの支払リスクを直接負いますが、国際ファクタリングを利用すると、輸入業者の支払遅延や未払いのリスクをファクタリング会社が引き受けてくれます。

これにより、輸出業者は安心して取引を進めることができます。

納品後の代金を素早く回収できる

国際ファクタリングを利用することで、輸出業者は商品の納品後すぐに売掛金を受け取ることが可能です。

輸出したことを証明する書類を国内ファクタリング会社へ提出できれば、早期に売掛金を回収することができ、輸出業者はキャッシュフローの改善を図れます。

資金を早期に回収できることは、特に資金繰りが重要な中小企業にとって大きなメリットです。

貿易相手の信用調査を委託できる

国際取引において、貿易相手の信用を確認することは非常に重要です。

しかし、海外企業の与信情報を収集するのは困難な場合があります。

国際ファクタリングを利用することで、輸入業者の信用調査をファクタリング会社に委託することができます。

実際の信用調査は現地の事情に詳しい海外のファクタリング会社が行うため、輸出業者は信用リスクを軽減できます。

書類送付などによるタイムラグを軽減できる

国際取引では、書類の送付や承認に時間がかかり、代金回収に遅れが生じることがあります。

しかし、国際ファクタリングでは、取引に関わる書類の管理をファクタリング会社が行い、迅速な処理をサポートします。

これにより、輸出業者は書類の遅れに悩むことなく、スムーズに代金を回収できるようになります。

信用状(L/C)確認の煩雑さがない

信用状(L/C)は貿易取引における支払保証手段の一つですが、開設や確認手続きが煩雑で、時間がかかってしまう場合があります。

国際ファクタリングでは、ファクタリング会社が保証を提供するため、信用状の手続きを必要としません。

これにより、取引が簡素化され、手続きにかかる時間とコストを削減できます。

輸出時に国際ファクタリングを利用するデメリット

3つの「DEMERIT」と2つの「MERIT」のシーソー

国際ファクタリングを利用する際は、デメリットについても把握しておきましょう。

信用状(L/C)と比べて手数料が高額になりやすい

国際ファクタリングは、信用状(L/C)に比べて手数料が高額になる傾向があります。

ファクタリング会社は信用調査や売掛金の回収、リスクの引き受けなど多くのサービスを提供するため、その分手数料が上乗せされます。

これは、資金繰りの早期改善を求める企業にとっては仕方のないコストかもしれませんが、コスト管理は重要です。

取り扱い事業者の選択肢が少ない

国際ファクタリングを提供するファクタリング会社は限られており、特に中小企業向けに提供されているサービスはまだ少ない状況です。

選択肢が限られているため、条件や手数料面で競争が少なく、高コストになる場合もあります。

地域や業種によって利用できる事業者が異なるため、貿易開始前に国際ファクタリングが利用できるかどうか調べておく必要があります。

4者間取引により売掛先企業の承諾が要る

国際ファクタリングは4者間で行われるため、売掛先である輸入業者の承諾が必要です。

これは、輸出業者とファクタリング会社だけでなく、輸入業者もファクタリング取引に参加する必要があるということを意味します。

輸入業者がファクタリングに関与することを拒否する場合、国際ファクタリングを利用できない場合もあります。

信用調査に時間がかかることがある

海外ファクタリング会社が輸入業者の信用調査を行いますが、その調査に時間がかかることがあります。

特に、輸入業者の信用力が低い場合や、信用情報が不明確な場合には、調査期間が長引く可能性があります。

このため、資金の早期回収を期待している場合には、信用調査にかかる時間が予想外の遅延を引き起こすことがある点に留意する必要があります。

特定のケースでは保証されないことがある

国際ファクタリングでは原則として売掛金が保証されますが、全ての取引が保証されるわけではありません。

例えば、輸入業者の信用力が極めて低い場合や、政治リスクが高い国への輸出の場合、ファクタリング会社がリスクを引き受けないこともあります。

また、国際ファクタリングが保証するのは基本的に輸入業者都合の不払いに対してのみで、カントリーリスクによる代金の不払いなどは対応外となります。

国際ファクタリングによるリスクヘッジが有効なケース

トラップの上に置かれたコンテナ

以下のようなケースでは、国際ファクタリングを利用する価値が高いといえるでしょう。

輸入先企業の信用調査を行うことが難しい

新規の売掛先については信用調査を行いたいところですが、海外企業となると国内企業のように調査を行うことはできません。

それでも信用調査を行った上で取引したいという場合には、国際ファクタリングを利用することで委託することができます。

信用状(L/C)の開設が難しい

海外企業との取引を保証してくれるサービスとしては、他に銀行が保証してくれる信用状(L/C)のサービスがありますが、開設が難しいケースがあります。

国際ファクタリングでは取引の煩雑さが少なく、事務的な負担を少なくして保証を受けられます。

貿易事業へ参入・事業拡大したい

新たな市場への参入や事業拡大を目指す企業にとって、国際ファクタリングは資金繰りを安定させる有効な手段です。

国際ファクタリングと類似のサービス・その他の貿易関連サービス

パソコンを見ながら作業をする女性

国際ファクタリングの他にも、海外へ輸出する際に利用できるサービスはいくつかあります。

信用状(L/C)

信用状(Letter of Credit、L/C)とは、銀行が輸出業者に対して輸入業者の支払いを保証する書類です。

国際貿易における信用状は、輸出業者が商品を出荷し、契約条件通りの書類を提出すれば、輸入業者が支払いを行わなかった場合でも銀行が代わりに支払いを保証してくれます。

これにより、輸出業者は取引相手の信用リスクを軽減でき、輸入業者にとっては商品が条件通りに発送される保証を得られます。

信用状(L/C)の基本的な仕組み

信用状は、以下のステップで運用されます。

1.取引契約の締結

輸出業者と輸入業者が売買契約を締結し、支払方法として信用状を利用することに合意します。

2.信用状の開設

輸入業者は自国の銀行に信用状の開設を依頼します。

この銀行を「発行銀行」と呼びます。

3.信用状の通知

発行銀行は、輸出業者の国にある提携銀行(通知銀行)を通じて信用状を輸出業者に通知します。

4.商品の出荷と書類の提出

輸出業者は契約に基づいて商品を輸出し、その後、発行銀行の信用状に定められた書類(請求書、出荷証明書、保険証など)を提出します。

5.書類の審査と支払い

発行銀行は提出された書類が信用状の条件を満たしているかを審査し、問題がなければ輸出業者に対して支払いを行います。

この支払いは、輸入業者が支払いを行う前に銀行から行われます。

6.輸入業者による支払い

発行銀行が輸出業者に支払いを行った後、輸入業者は発行銀行に対して代金を支払います。

国際ファクタリングと信用状(L/C)の違い

国際ファクタリングと信用状(L/C)には、いくつかの明確な違いがあります。

まずは仕組みの違いがあります。

信用状(L/C)は、輸入業者の銀行が支払いを保証する仕組みで、取引が成立する前に信用状の発行を行います。

輸入業者の信用力に基づき、銀行がリスクを負担します。

一方の国際ファクタリングでは、ファクタリング会社が輸出業者に対して売掛金の保証や前払いを行う仕組みです。

輸出業者の資金調達やリスク管理を目的とし、4者間での取引を行います。

リスク分担にも違いがあります。

信用状(L/C)は、発行銀行が輸入業者の支払いを保証します。

つまり、輸出業者は輸入業者の支払いリスクを銀行に任せられます。

ただし、輸入業者の信用リスクが非常に高い場合、信用状の開設が難しいことがあります。

国際ファクタリングでは、ファクタリング会社が輸入業者の信用リスクを負います。

ファクタリング会社は輸入業者の信用調査を行い、売掛金の保証や代金の回収を行います。

輸出業者は、ファクタリングを利用することで、未回収リスクを軽減します。

手続きの簡易性についても両者には差があります。

信用状(L/C)の手続きは複雑で、信用状の開設や書類確認などに時間がかかります。

書類の不備があると支払いが遅れる可能性もあります。

一方、国際ファクタリングは信用状に比べると手続きが簡素化されています。

特に、輸出業者が売掛金の資金化を素早く行える点でメリットがあります。

コスト面では、両者ともある程度の手数料は考えておいたほうがいいでしょう。

信用状(L/C)は、信用状の開設手数料や取扱手数料がかかり、コストが高くなることがあります。

国際ファクタリングは、ファクタリング会社による手数料が発生し、信用状よりも高額になる場合があります。

フォーフェイティング

フォーフェイティングは、輸出時の売掛金を即時に現金化できる貿易金融手法の一つで、国際ファクタリングに似ています。

一方で、フォーフェイティングで保証するのは銀行である点に違いがあり、カントリーリスクを含めたすべてのケースで保証が行われる点に利点があります。

フォーフェイティングの特徴として、手形を銀行に買い取ってもらう形式であること、ノンリコース契約となるため輸入業者からの支払いがなかった場合でも輸出企業がリスクを負うことはないことが挙げられます。

ただし、契約の最終段階まで銀行がフォーフェイティングを実行することがないため、取引が成立するかどうかは最後までわからないという注意点もあります。

Global e-Tradeサービス

Global e-Tradeサービスは、デジタルプラットフォームを通して輸出業務を効率化する三井住友銀行のサービスです。

外国為替取引において、従来は紙でのやり取りや電話・ファクシミリ(FAX)の組み合わせが必要だったところ、オンラインで簡便に行えるようになります。

国際ファクタリングを提供している会社を比較

ノートパソコン上の2つの箱

すでにご紹介したように、国際ファクタリングを提供している会社は現在のところ限られています。

具体的には、以下の会社が選択肢となるでしょう。

みずほファクター株式会社

みずほファクターは、国内外向けにファクタリングサービスを提供しています。

国際ファクタリングでは原則100%の送金取引を保証すること、輸入業者の与信管理を強化できること、事務作業の簡素化ができることを強みとして挙げています。

利用可能国として幅広い国を挙げていますが、利用できるかどうかはその国の状況によって変動があるため、利用時に問い合わせる必要があります。

三菱UFJファクター株式会社

三菱UFJファクターは、国内外向けのファクタリングサービスを提供している会社です。

国際ファクタリングについては世界的なネットワークであるFCIに加盟しており、信用状を用いずに輸出の代金を保証する仕組みを構築しています。

信用調査費は一律1バイヤーにつき1万円(税別)としており、保証料はインボイス金額に対して所定の料率がかかります。

三井住友カード

三井住友カードでは、三井住友銀行のサービスとして国際ファクタリングサービスを提供しています。

輸入企業の信用リスクを保証する他、カントリーリスクに対してもリスクヘッジを行うと謳っており、高いリスクヘッジ効果が期待できます。

輸出時の売掛債権を早期資金化したい、海外の販路を拡大したいという場合に相談しやすいといえます。

ヤマトクレジットファイナンス

ヤマトクレジットファイナンスでも、ヤマトグループの豊富な海外拠点を活かして「クロネコ輸出ファクタリング」というサービスを提供しています。

与信管理を委託することでスピーディーな海外展開が可能になること、スピード審査により意思決定の早さも担保できることなどが強みです。

まとめ

国際ファクタリングは、輸出業者にとって不可欠な金融サービスであり、売掛金の早期回収や未回収リスクの軽減に大きな効果をもたらします。

特に、貿易先の信用力に不安がある場合や、キャッシュフローを改善したい場合には、非常に有効な選択肢となるでしょう。

国内のファクタリングとは異なり、4者間での取引となるため輸入業者との協力も必要ですが、その分リスクをより効果的に回避できます。

国内の取引においてファクタリングの利用を検討している場合は、日本中小企業金融サポート機構へぜひご相談ください。

当機構は一般社団法人であること、また経営革新等支援機関に認定されていることから、安心してサービスをご利用いただけます。

当機構のファクタリングサービスについて詳しくはこちらをご覧ください。

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輸出業のリスクヘッジに必須?国際ファクタリングの概要・サービス比較

【監修】日本中小企業金融サポート機構 編集局長

保有資格:FP2級

大学卒業後、地方銀行に勤務。主に企業向け融資を担当。その後、損害保険会社にて法人営業、外資系金融機関にて法人融資や人材育成を担当するなど、一貫して金融関連業務に従事。2019年一般社団法人日本中小企業金融サポート機構に入社し、これまでの金融の知識と法人営業の経験を活かし、多くの中小企業・零細企業をサポート。
プライベートでは3児の父の顔も持ち、犬・猫・亀も飼う大家族の大黒柱。

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