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近年、スタートアップや中小企業を中心に注目されている資金調達手段の一つに「RBF（レベニュー・ベースド・ファイナンス）」があります。
RBFは、毎月の売上高に応じて返済額が変動する仕組みのため、キャッシュフローに柔軟性を持たせられる点が大きな特徴です。
今回は、RBFの基本的な仕組みからメリット・デメリットまでをわかりやすくご紹介します。
また、RBFとそのほかの資金調達手段との違いについても解説しているので、ぜひご参考にしてください。
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また、当機構は関東財務局長及び関東経済産業局長から「経営革新等支援機関」に認定されているため、ファクタリングを含めたさまざまな資金調達手段から資金繰り改善のご提案をすることが可能で、初めての方でも安心してご利用いただけます。
資金繰りでお悩みの事業主様は、この機会にぜひご相談ください。
RBF（レベニュー・ベースド・ファイナンス）とは
RBFとは、将来発生すると予測される売上を先に現金化する資金調達手段です。
企業はまず、将来的な売上の見込みをもとに、RBFを提供している会社や投資家からまとまった現金を受け取ります。
その後は、プランに応じて毎月一定額の返済を行うか、月次売上と連動のうえ返済額を決定し返済を行っていきます。
売上が多い月は多めに、少ない月は少なめに返済することもできるため、資金繰りの柔軟性が高く、キャッシュフローの安定にもつながるのが特徴です。
ここでは、RBFとそのほかの資金調達手段との違いをご紹介します。
株式発行との違い
RBFと株式発行の大きな違いは、企業の所有権に影響を与えるかどうかです。
RBFは売上の一部を返済に充てる資金調達手段で、出資者に株式を渡す必要がなく、企業の経営権や意思決定権が守られます。
一方、株式発行は出資を受ける代わりに株式を渡すため、持分比率に応じて経営に関与されるリスクがあります。
また、RBFは返済義務が生じますが、株式発行には原則返済義務がない代わりに、将来的な配当や企業売却時の分配などが発生します。
ベンチャーキャピタルとの違い
RBFとベンチャーキャピタルは、どちらもスタートアップ向けの資金調達手段ですが、性質が大きく異なります。
RBFは先述した通り株式の譲渡が不要なため、経営権を守りながら現金を確保することが可能です。
一方、ベンチャーキャピタルは企業に出資する代わりに株式を取得し、将来の上場や売却益を目的とするため、経営への関与が強まる傾向があります。
また、RBFは成長性よりも安定した売上を重視するため、利益が出ていれば比較的利用しやすいのに対し、ベンチャーキャピタルは将来的な高成長が見込まれる企業に集中投資します。
銀行融資との違い
RBFと銀行融資の大きな違いには、返済方法が挙げられます。
RBFは選択するプランによっては売上の一定割合を返済に充てるため、売上が少ない月は返済額も減るなど、キャッシュフローに柔軟に対応することが可能です。
一方、銀行融資は基本的に毎月決まった金額を返済するため、売上が不安定な事業者にとっては負担が大きくなる可能性があります。
助成金・補助金との違い
RBFと助成金・補助金の違いには、資金の性質と利用条件が挙げられます。
RBFは、スピーディーに資金を得られる傾向にあり、使途の自由度も高いのが特徴です。
また、株式の希薄化のリスクもないため、柔軟かつ実用的な資金調達手段として注目されています。
一方、助成金・補助金は国や自治体から支給される原則返済不要の公的資金で、要件を満たし受給できれば資金面において大きな支援となります。
ただし、申請には時間と手間がかかり、対象となる事業や経費も制度ごとに限定的です。
助成金・補助金については下記コラムで詳しく解説しています。
助成金と補助金の違いをわかりやすく解説！管轄・予算・給付額・期間の相違点とは
ファクタリングとの違い
RBFとファクタリングでは、サービスの仕組みや資金調達に活用するものが異なります。
RBFは将来の売上に基づいて現金を調達するのに対し、ファクタリングは既に発生している売掛金をファクタリング会社に売却し、現金を調達します。
つまり、RBFは将来の収益を原資にした資金調達手段、ファクタリングは確定した売掛金を活用した資金調達手段といえます。
また、RBFは中長期的な資金確保に適しており、ファクタリングは短期的な資金繰り改善に向いています。
ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリングとは？仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説【図解あり】
RBF（レベニュー・ベースド・ファイナンス）を利用するメリット
RBFを利用するメリットは以下の通りです。
迅速に資金調達ができる
RBFの大きなメリットの一つは、迅速に資金調達ができる点です。
通常の融資や補助金のように煩雑な書類提出や長期間の審査を必要とせず、将来的な売上の見込みがあればスピーディーに現金を得られる傾向にあります。
原則担保なしで利用できる
RBFは、原則担保なしで利用することが可能です。
通常の銀行融資では、不動産や設備などの担保が求められることが多く、とくにスタートアップや創業間もない企業にとってはハードルとなります。
一方、RBFは将来的な売上の見込みを基に現金を得られるため、資産が少ない企業でも利用しやすく、経営の自由度を保ったまま柔軟に資金調達を行うことが可能です。
赤字でも利用できる可能性がある
RBFは、将来的な売上の見込みに基づいて現金を調達する仕組みのため、赤字の企業でも利用できる可能性があります。
銀行融資などでは黒字経営や財務の健全性が重視されますが、RBFでは将来の売上が見込めれば資金提供を受けられる場合があります。
とくに成長途中のスタートアップや、広告・人材投資で一時的に赤字となっている企業にとって、RBFは有力な資金調達手段といえます。
資金使途が限定されない
RBFは基本的に資金使途に制限がなく、調達した現金を自由に使える点もメリットの一つです。
助成金や補助金、銀行融資では、資金の使い道が事前に指定されることが多く、用途に制限がかかるケースがあります。
一方、RBFでは広告費・人件費・在庫仕入れなど、調達した現金を事業成長に必要なあらゆる費用に充てることが可能です。
株式が希薄化しない
RBFは出資ではなく返済型の資金調達手段であるため、株式を発行する必要がありません。
つまり、現金を調達しても株式の希薄化が起こらず、創業者や既存株主の持ち株比率や経営権を守ることができます。
そのため、将来的な上場や資本政策を重視する企業にとって大きなメリットといえます。
返済方法が選べる
RBFでは、返済方法を選ぶことが可能です。
一般的には売上に応じて一定割合を返済しますが、事業者の状況に合わせて返済条件をカスタマイズできるケースもあります。
例えば、売上が少ない月は返済額も抑えられるため、資金繰りに無理が生じにくくなります。
一定額での返済や、特定の売上ラインを超えたときのみ返済が始まる設定など、返済プランの選択肢があることで、事業の成長に合わせた柔軟な資金運用が可能です。
RBF（レベニュー・ベースド・ファイナンス）を利用する際の注意点
メリットが多いRBFですが、利用する際は以下の点に注意しましょう。
ある程度の売上が必要
RBFを利用するには、一定の売上実績が必要です。
なぜなら、RBFは将来の売上を返済原資とする仕組みであるためです。
資金提供者は返済の見込みを売上データから判断するため、資金を調達するためには安定した収益や成長性が求められます。
そのため、事業が軌道に乗り始めた段階での利用が現実的であり、創業初期はほかの資金調達手段を検討する必要があります。
手数料が必要となる
RBFを利用する際は、資金調達に対して一定の手数料が必要となります。
手数料は返済総額に含まれ、最終的には借りた金額以上を返済しなければなりません。
状況によっては銀行融資より割高になる可能性もあるため、総返済額を事前に把握し、資金繰りに無理がないか確認することが重要です。
負債として計上される
RBFは、将来の売上に応じて返済する資金調達手段ですが、会計上は基本的に負債として計上されます。
つまり、財務諸表上では借入金と同様に負債科目に含まれるケースが多く、自己資本比率の低下や信用格付けへの影響が出る可能性があります。
RBF（レベニュー・ベースド・ファイナンス）の利用に向いている企業
ここでは、RBFの利用が向いている企業をご紹介します。
SaaS（サブスクリプション型）の企業
RBFは、継続的な売上が見込めるSaaS（サブスクリプション型）企業にとくに適しています。
SaaSモデルは月額や年額などで安定した収益が得られるため、将来の売上予測が立てやすく、RBFの返済設計とも相性が良いのが特長です。
また、売上が拡大すれば返済ペースも上がり、資金調達と企業の成長が連動しやすい点も魅力です。
D2Cの企業
RBFは、自社で商品を企画・製造し、直接消費者に販売するD2C企業にも適しています。
D2Cは広告や在庫仕入れなど初期投資が多く、短期的な資金需要が発生しやすいビジネスです。
RBFであればプランによっては売上に応じて返済額を設定できるため、収益と支出のバランスをとりやすく、無理のない資金調達が可能です。
とくに、オンラインでの安定した販売実績がある企業には、スピーディーかつ柔軟な資金確保手段として有効です。
RBF（レベニュー・ベースド・ファイナンス）の利用の流れ
RBFの利用の流れは以下の通りです。
1.売上予測を立てる
RBFを利用する際の最初のステップは、売上予測を立てることです。
資金提供者は将来の売上から返済を受けるため、一定期間の売上予測が重要な判断材料となります。
過去の実績や成長見込みを基に、現実的かつ具体的な売上予測を作成しましょう。
2.資金提供者を探す
売上予測を立てたら、次にRBFに対応する投資家や資金提供サービスを探します。
近年では、RBFに特化したファンドやオンラインプラットフォームも増えています。
複数の条件を比較し、自社に最適なパートナーを見つけましょう。
3.交渉して契約を結ぶ
適切な資金提供者が見つかったら、返済条件や手数料などの詳細について交渉を行い、合意に至れば契約を結びます。
返済方法を決定する際は、自社のキャッシュフローに無理がないか慎重に確認することが重要です。
4.売上予測に基づいた金額を資金提供者から受け取る
契約が成立すると、資金提供者から売上予測に基づいた現金が提供されます。
基本的に資金使途が限定されないため、広告費や在庫仕入、人件費など企業の成長のための投資に活用できます。
5.返済を行う
現金を受け取った後は、契約に基づいて返済を行っていきます。
選択するプランによっては、返済額が売上に連動して変動するため、事業の収益状況に応じた柔軟な返済が可能です。
なお、日本ではRBFを提供する際に「債権譲渡登記」が行われるケースがあります。
債権譲渡登記の効力は法律上、最長で10年間に制限されているため、返済期間も10年以内に設定されることが一般的です。
資金調達ならファクタリングがおすすめ
資金調達を行うならファクタリングの利用がおすすめです。
ここでは、ファクタリングの仕組みやメリット・デメリットをご紹介します。
ファクタリングの仕組み
ファクタリングは、企業が保有する売掛金をファクタリング会社に売却し、早期に現金を調達できるため資金繰り改善や迅速な資金調達に活用されています。
そんなファクタリングの契約方法には、「2者間ファクタリング」と「3者間ファクタリング」の2種類があります。
2者間ファクタリング
2者間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2者間で契約を行う形式です。
ファクタリングの利用にあたり売掛先の承諾が不要なため手続きがスピーディーで、条件が整えば最短即日で資金調達が可能です。
ただし、ファクタリング会社は売掛先に直接売掛金の存在を確認できないため、売掛金の未回収リスクが高くなります。
これにより、手数料はやや高めに設定される傾向があります。
一般的に、2者間ファクタリングの手数料相場は8%〜18%とされています。
2者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
2者間ファクタリングとは？メリットや手数料、利用のポイントを解説
3者間ファクタリング
3者間ファクタリングは、利用者・ファクタリング会社・売掛先の3者間で契約を結ぶ形式です。
2者間ファクタリングとは異なり、ファクタリングの利用にあたり売掛先の承諾が必要なため、手続きには時間がかかることがあります。
しかし、ファクタリング会社が売掛金の存在を直接売掛先に確認できるため、売掛金の未回収リスクが低くなり、手数料は低めに設定される傾向にあります。
一般的に3者間ファクタリングの手数料相場は2%〜9%とされており、コストを抑えたい企業に適しています。
3者間ファクタリングについては下記コラムで詳しく解説しています。
3者間ファクタリングとは？メリット・デメリットと利用の流れを解説！
ファクタリングを利用するメリット
ここでは、ファクタリングを利用するメリットをご紹介します。
売掛金をスピーディーに現金化できる
ファクタリングを利用するメリットは、売掛金をスピーディーに現金化できる点です。
一般的に売掛金が入金されるまでには、1か月以上かかることがありますが、ファクタリングを利用すれば売掛先からの入金を待たずに早期に現金を確保できます。
これにより、資金繰りの改善や急な資金ニーズへの対応が可能となり、事業運営の安定化につながります。
信用情報に影響が出ない
ファクタリングはRBFと異なり、売掛金を売買する仕組みのため、借り入れではなく弁済義務も発生しません。
そのため、ファクタリングを利用しても信用情報機関に記録されず、企業の信用スコアや借入枠に影響を与えないのです。
これにより、ほかの融資や資金調達を行いやすくなるだけでなく、信用力を損なわずに柔軟な資金運用が可能です。
売掛金の未回収リスクを軽減できる
ファクタリングは原則として「償還請求権なし（ノンリコース）」の契約を締結するため、売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなっても、利用者がファクタリング会社から費用を請求されることはありません。
これにより、売掛金の未回収リスクを大幅に軽減でき、貸し倒れによる損失を防ぐことが可能です。
審査に通りやすい
ファクタリングを利用するメリットに、銀行融資などに比べて審査が柔軟な点が挙げられます。
ファクタリングで重視されるのは利用者の信用力ではなく、売掛先の信用力です。
そのため、赤字決算や設立間もない企業であっても、売掛先が信頼できる企業であれば利用できる可能性があります。
ファクタリングのデメリット・注意点
ファクタリングのデメリット・注意点は以下の通りです。
手数料が必要となる
ファクタリングを利用する際には、手数料が発生する点に注意が必要です。
手数料はファクタリング会社や契約形態によって異なりますが、先述した通り2者間ファクタリングで8％〜18％、3者間ファクタリングで2％〜9％が相場とされています。
ファクタリングは現金を早期に調達できるメリットがありますが、その分手数料がかかるため、手元に残る現金が少なくなることもあります。
そのため、ファクタリングの利用前には手数料をしっかり確認し、資金繰り計画を立てることが重要です。
ファクタリングの手数料については下記コラムで詳しく解説しています。
ファクタリング手数料はいくら？相場や内訳、費用を抑える方法を紹介！
売掛金の額面までの調達となる
ファクタリングでは、資金調達の上限が売掛金の額面になるという点に注意が必要です。
つまり、売掛金の範囲内でしか現金を得ることができず、それ以上の資金調達はできません。
また、手数料が差し引かれるため、実際に手元に入る金額は売掛金の全額より少なくなります。
多額の現金が必要な場合は、ほかの資金調達手段も検討する必要があります。
ファクタリングはあくまで売掛金に基づいた資金調達手段のため、その点を念頭に置いておきましょう。
まとめ
RBFは、選択するプランによっては売上に応じて柔軟に返済ができ、株式の希薄化も避けられるため、スタートアップや中小企業にとって有力な資金調達手段の一つです。
ただし、返済総額が増える可能性や、売上情報の開示が必要といった注意点もあります。
事業フェーズや収益構造に応じて、ほかの資金調達手段と比較しながら導入を検討することが重要です。
当機構は、関東財務局長及び関東経済産業局長から「経営革新等支援機関」として認定されており、中小企業や個人事業主の皆様に安心してご利用いただける体制を整えています。
資金繰りに関するご相談も専任スタッフが丁寧に対応するため、お気軽にご利用ください。
また、当機構ではオンラインファクタリングサービス「FACTOR⁺U」もご提供しています。
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審査は最短10分、入金は申し込みから最短40分と、急ぎの資金調達にも対応しているため、スピーディーかつ安心して利用できるファクタリングサービスをお探しの方は、ぜひ当機構をご利用ください。
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