コラム

キャリアアップ助成金ってどんな制度?

現在アルバイトやパートタイマーとして採用している人の中で、正社員として迎えたいと思っている事業者はいませんか?しかしもし複数パートやアルバイトのスタッフがいて、全員いきなり正社員にはできない、誰を優先して正社員待遇にすればいいか迷っている人もいるでしょう。その場合には助成金をうまく活用するのはおすすめです。非正規雇用の人を正規雇用にするにあたって活用してほしい助成金制度として、キャリアアップ助成金があります。ここではこのキャリアアップ助成金について、詳しく見ていきましょう。

キャリアアップ助成金ってどんな制度?

キャリアアップ助成金とは、アルバイトやパートタイマーのような期間に定めのある労働契約で雇用中の従業員を期間に定めのない正規社員に転換するにあたって、助成金が支給されるシステムのことです。1人正規社員にすると、1540万円の助成金が支給されます。ちなみにアルバイトやパートタイマーの方を正社員として雇うにあたって、職業訓練を実施したいと思っている人もいるでしょう。職業訓練のため、訓練中の賃金に関する助成金制度もあります。人材を育成することで、会社の売り上げをアップする場合、キャリアアップ助成金の活用はきっと役立つでしょう。キャリアアップ助成金には6つのコースが用意されています。

正規雇用転換コース

アルバイトなどの非正規雇用の従業員を正規雇用に転換した場合に支払われる助成金です。有期雇用から正規雇用にした場合40万円・有期雇用から無期雇用、無期雇用から有期雇用にした場合にはそれぞれ20万円ずつ1人当たり支給されます。

人材育成コース

アルバイトなど、有期契約の従業員の職業訓練を行い、キャリアアップをした場合に支払われる助成金です。一般職業訓練とOJT2種類のコースがあって、職業訓練時間に応じて助成金が給付されます。

処遇改善コース

有期契約の労働者の基本給を3%以上アップした場合に助成金が支払われるコースです。こちらは1人当たり1万円が一律で支給されます。

健康管理コース

法定外の健康診断制度を規定して、その対象者が4人以上であれば給付の対象になります。もし基準をクリアしていれば、こちらも一律で1事業所当たり40万円の助成金がおります。

短時間正社員コース

短時間正社員に雇用している労働者を転換した、新たに短時間正社員を採用した場合が給付の対象です。こちらは一律で、1人当たり20万円の助成金がおります。

週所定労働時間延長コース

短時間労働者のための助成金です。週25時間未満の有期契約労働者の所定労働時間を30時間以上に延長すると支払われます。1人当たり基準を満たせば、一律で10万円が支給されます。>

キャリアアップ助成金を受給するための主な要件

キャリアアップ助成金を受給するための要件として、まず中小企業の事業者であることが条件となります。また業種によって、要件が変わってきますので注意しましょう。対象事業主は、小売業とサービス業、卸売業、そのほかの業種に分けられます。ちなみに飲食店を営んでいる場合、小売業のジャンルに含まれます。

小売業の場合、資本金・出資の総額が5000万円以下・常時雇用の労働者数50人以下、サービス業は資本金・出資の総額5000万円以下・常時雇用の労働者数100人以下が条件です。卸売業は資本金・出資額の総額が1億円以下・常時雇用の労働者数100人以下となります。いずれの業種にも属さなければ、資本金・出資金の総額3億円以下・常時雇用の労働者数300人以下の場合に申請が可能です。

キャリアアップ助成金の受給に必要なキャリアアップ計画って何?

キャリアアップ助成金の受給手続きをする際に、キャリアアップ計画を作成し提出する必要があります。キャリアアップ計画とは、文字通りアルバイトなどの有期契約労働者に対するキャリアアップに向けた取り組みについて、目標や期間、対象者をあらかじめまとめたものです。キャリアアップ助成金の申請手続きをする前に提出しておく必要があります。事後提出は一切認められていません。

キャリアアップ計画を策定するにあたって、キャリアアップ管理者の選任をしておきましょう。イメージとしては、今後35年を見据えた計画にすることです。厚生労働省では「有期契約労働者等のキャリアアップに関するガイドライン」と呼ばれるものを策定しています。このガイドラインに沿った計画書を作成する必要があります。計画書を作成するときには、整合性を意識することが大事です。計画書に書かれていることと実際の訓練の目的・内容が一致しなければ、審査で落とされてしまいます。本当に実現可能な計画かどうかを慎重に見極めて作成することが重要です。

 

キャリアアップ助成金には6つのコースがありますが、いずれも何十万円単位の給付金がおります。アルバイトやパートの非正規雇用から正規雇用に転換するとなると、人件費がかなり掛かります。しかし助成金をうまく活用すれば、経済的な負担を極力軽減して、正社員数を増やすことも可能です。人件費がネックで、正社員を増やしたくても増やせないでいるのならキャリアアップ助成金の活用も検討してみる価値はあるでしょう。