コラム

社会保険料を滞納するとどうなる?

 

私たちが普段から支払っている社会保険ですが、会社が滞納した場合どうなるのか知らない方もいるでしょう。

 

ここでは、社会保険とはそもそも何か、万が一滞納してしまった場合にどうなるのかについて紹介します。

 

社会保険とは何を指すの?

社会保険とは、主に健康保険」と「厚生年金保険」の2つを指しています。

 

健康保険は万が一ケガや病気、死亡してしまった場合や出産を行う場合に関して、医療行為が行われる時に費用の一部が支給・負担してくれるというものです。

 

厚生年金保険は働いている期間中に積み立てていた金額を、老後に受け取ることができる保険です。

 

この2つのほかにも労災保険や雇用保険などがありますが、全ての事業所が負担しなくてはいけないのは健康保険と厚生年金保険になります。

 

滞納するとどうなるの?

法人だと労働者の数に関係なく必ず加入をしなくてはなりませんが、もし社会保険を滞納してしまった場合、どうなってしまうのでしょうか?

 

社会保険料は基本的に会社が黒字だろうと、そうでなくても支払う必要があります。

 

もしも滞納してしまうと税務署や年金事務所から納付の催促の電話、もしくは会社訪問を行い完納するよう督励します。

 

この時点で納付できれば問題ないのですが、それでも納付されない場合は指定期日までに納付しないと延滞金が発生するという督促状が届いてしまいます。

 

延滞金が発生してしまうと余計に支払う金額が増えてしまうので悪循環に陥る前に完納することが重要なのですが、それでも督促を無視し支払われないとなると、税務署や年金事務所は会社財産の差し押さえに入ります。

 

通常、財産が差し押さえになる場合裁判所を通して行われるものなのですが、社会保険料の滞納だと税務署や年金事務所は裁判所を通さずに差し押さえを実施することが可能です。

 

差し押さえ対象となるのは会社が持つ財産全てとなるため、たとえば預金や売掛金、不動産、自動車などの動産、有価証券、保険金なども差し押さえられる可能性があります。

 

預金が差し押さえられてしまった場合、社会保険料を滞納していることが金融機関にも判明してしまうので、取引を停止されてしまうか、あるいは最悪の場合融資回収を行わなくてはいけなくなってしまうかもしれません。

 

売掛金の差し押さえも同様で、取引先となっている会社に知られてしまうと取引自体がなくなるなど自社の信用が地に落ちてしまいます。

 

自分はもちろんのこと、社員の給料が支払えなくなってしまい迷惑をかけてしまうというリスクもあるので、滞納しないようにする、もしくは督促状が届いたら無視せず直ちに納付するよう気を付けましょう。

 

滞納から差し押さえまでの流れ

では、滞納から差し押さえまで、どのような流れで行われるのか改めて確認していきましょう。

 

まずは滞納してしまうと督促状が送付され、納付するように職場に電話がかかってきます。

 

これはすぐかかってくるものではなく、納付期限から1週間程度、納付されていないと判断されると督促状が送付されます。

 

督促状が到着してからしばらく経つと財務調査が行われます。

 

財務調査とは事業所の取引先である金融機関にどれくらいの預金残高があるのか、現在債券はどれほど所持しているのか、不動産の所有はあるのかなどを調査しに訪れるのです。

 

ここで財産がないと判断されると、次に調査から捜索に変わっていきます。

 

調査は基本的に任意のものになるのですが、捜索は強制的なもので拒否することはできません。

 

会社内はもちろんですが、滞納している事業主からその関係者に至るまでの住宅まで細かく捜索を行い、社会保険料の支払いにできそうなものを調べていきます。

 

捜査完了後は差し押さえ処分が始まり、財産になり得るものを回収、換価を行って社会保険料の滞納分が支払われた形になります。

 

このように、納付が難しく滞納処分を受けるまでは最短で2ヶ月程度となるため、社会保険は優先的に支払いを進めていくようにしましょう。

 

滞納の恐れがあるときはどうすれば良い?

もしも社会保険料の納付が遅れ、督促状が届いてしまった場合、もしくは滞納してしまうかもしれないと事前に判明した場合は、まず税務署や年金事務所へ相談に行くことが大切です。

 

税務署は納税の猶予制度を設けており、事業所の状況によっては毎月支払うべき税金を分割で支払うことができるケースがあります。

 

また、差し押さえの換価についても猶予制度があるため、もし差し押さえされてしまっても猶予制度を利用し滞納分を支払うことで差し押さえされたものを戻すことができます。

 

また、厚生年金に関しても年金事務所へ相談することで分割納付が可能となる場合があります。

 

この時納付計画というものが作成され、この計画に合意することで分割や猶予を行ってくれるでしょう。

 

納付計画では今まで滞納してきた分だけではなく、今後の保険料納付に関する計画も記載されます。

 

そのため、今後社会保険を納付する時はこの計画書に沿った支払いをしていかなくてはならないことを加味しておきましょう。

 

基本的に年金事務所や税務署は自分から納付してもらえることを推奨しています。

 

ですから、万が一滞納の恐れがあれば、先回りして滞納の恐れがあることを相談するようにしましょう。

 

そこで適切な判断をしてもらえるはずです。

 
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