コラム

ファクタリングによるオフバランス化のメリットは?企業価値への影響や仕訳方法を解説

売掛取引は資金繰りをタイトにします。特に取引額が大きい建設業や製造業は入金が遅い傾向があり、多くの経営者にとって悩みの種ではないでしょうか。

 

売掛取引による資金繰りの悪化は「ファクタリング」で解決できます。さらに「オフバランス化」を図ることで健全な経営をアピールでき、企業価値を向上させることも可能です。

 

本記事では、「オフバランス化がなぜ企業価値の向上につながるのか」について解説します。ファクタリングの具体的な仕訳方法と併せて確認しましょう。

 

なお、ファクタリングを検討しているなら「一般社団法人日本中小企業金融サポート機構」がおすすめです。「経営革新等支援機関」に認定されており、相談は何度でも無料で行なうことができます。

「オフバランス」とは貸借対照表(バランスシート)に表示しない取引

オフバランスとはバランスシート(貸借対照表)に記載されない資産や負債のことです。つまりオフバランス化とは、資産や負債をバランスシートから外す(オフ)処理を指します。

 

オフバランス化するとバランスシートが締まり、「総資産利益率(ROA)」や「自己資本比率」が上昇します。これらは一般に経営の健全度を示すため、数値が上がることで企業価値が向上しやすくなるでしょう。

 

ファクタリングは売掛金を売却し、現金化する方法です。バランスシートでは資産に計上される売掛金を減らすため、オフバランス化を図ることができます。

 

次章でファクタリングによるオフバランス化の具体的なメリットを確認しましょう。

ファクタリングによるオフバランス化の3つのメリット

ファクタリングでオフバランス化を行なうメリットは以下の3点です。

 

・キャッシュフローの改善ができる
・総資産利益率(ROA)がアップする
・自己資本比率もアップする

キャッシュフローの改善ができる

まずはファクタリングそのもののメリットを確認しましょう。キャッシュフローの改善を図れる点がファクタリングのメリットです。

 

売掛取引は代金を後日受け取る方法ですが、業種によっては入金まで数ヵ月かかることが慣例になっています。その間も支払いは当然あるため、売掛金はできるだけ早く入金してほしいはずです。しかし、取引相手に早期の支払いを求めることは簡単ではないでしょう。

 

ファクタリングなら売掛金の早期現金化が可能です。入金までの期間を短縮できるためキャッシュフローが改善し、資金繰りの安定化を図れます。入金までの期間が長い売掛金を多く抱える経営者にはメリットが大きいでしょう。

総資産利益率(ROA)がアップする

ファクタリングでオフバランス化を行なうと「総資産利益率」の向上を図れます。この数値が高いほど「少ない資産で利益を出せている(効率の良い経営ができている)」と評価されるため、企業価値の向上が期待できるでしょう。

 

総資産利益率の計算式は以下のとおりです。

 

総資産利益率(ROA)=利益÷総資産×100(%)

 

総資産利益率は利益を総資産で割って求めるため、分母である総資産が小さいほど上昇します。

 

ファクタリングは売掛金を現金化しますが、バランスシート上では資産の部(バランスシート左側)で売掛金が現金に置き換わります。このときファクタリング手数料が差し引かれ、総資産が減少するのです。結果、総資産利益率が向上します。

自己資本比率もアップする

ファクタリングで調達した現金で負債を返済すれば、自己資本比率を向上させることもできます。自己資本比率の計算式は以下のとおりです。

 

自己資本比率=自己資本÷総資産×100(%)

 

具体的な例で考えてみましょう。売掛金と負債をそれぞれ100万円ずつ持つケースです。以下の例では自己資本比率は50%となります。

売掛金:100万円

 

その他の資産:100万円

負債:100万円
自己資本:100万円

上記売掛金のうち50万円をファクタリングし、調達した現金で負債を返済すると以下のようになります。自己資本比率が約67%まで上昇しました。

売掛金:50万円

 

その他の資産:100万円

負債:50万円
自己資本:100万円

※手数料は加味せず

 

このように、ファクタリングで負債を返済すれば自己資本比率が向上します。債務に頼らない経営のアピールになるため、企業価値の上昇につながるでしょう。

ファクタリングによるオフバランス化の2つのデメリット

ファクタリングによるオフバランス化にはデメリットもあります。慎重に行なわないと上述したメリットをうまく享受できません。特に以下2つに注意しましょう。

 

・手数料がかかる
・純資産利益率が下がる場合もある

手数料がかかる

手数料はファクタリングのデメリットです。ファクタリング会社や契約内容にもよりますが、おおむね10~20%の手数料がかかります

 

例えば手数料10%で300万円のファクタリングを行なう場合、30万円は手数料として差し引かれ270万円の調達となります。

 

ファクタリング手数料は、売掛先の信用力や入金までの期間によっても変わります。一般に売掛先の信用力が高いほど、また入金までの期間が短いほど手数料は安くなるでしょう。ファクタリング会社の回収リスクが下がるためです。

 

いずれにせよ、ファクタリングを行なう場合は手数料が経営を圧迫しないか慎重に検討しましょう。

総資産利益率が下がる場合もある

ファクタリング手数料は「売掛債権売却損」として損益計算書に計上され、利益を下げます。手数料が大きいほど利益が下がり、結果的に総資産利益率が上昇しない可能性があるため注意が必要です。

 

あまりにファクタリング手数料が高い場合、借入金で資金調達したほうが総資産利益率は高くなります。実施には慎重に判断が求められるでしょう。

オフバランス化によるファクタリングの仕訳方法

 

ここでファクタリングの仕訳方法を確認しましょう。100万円の売掛金を全額ファクタリングする前提で解説します。

 

ファクタリングの仕訳方法

ファクタリングの仕訳は以下のように行ないます。

 

・売掛金100万円が発生

借方に売掛金を、貸方に売上を計上します。これはファクタリングにかかわらず、いつも通り仕訳を行ないましょう。

借方貸方
売掛金100万円売上100万円

・ファクタリング契約時

ファクタリング契約時は売掛金を「未収金」に振り替えましょう。売掛金を貸方に、借方に未収金を計上します。

借方貸方
未収金100万円売掛金100万円

・ファクタリング会社からの入金時

ファクタリング会社から入金されたら、入金された金額と手数料はそれぞれ「普通預金」と「売掛債権売却損」として借方に、未収金は貸方に計上します。これで仕訳は完了です。

借方貸方
普通預金90万円未収金100万円
売掛債権売却損10万円  

※手数料10%として計算

契約と入金が同日の場合

ファクタリングのうち「2社間ファクタリング」は最短即日に資金調達できるため、契約と入金が同日に行なわれるケースがあります。

 

2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社で完結するファクタリングです。ほかに売掛先も契約に含める「3社間ファクタリング」もあります。

 

ファクタリング契約と入金が同日の場合、売掛金を「未収金」に振り替えず、直接以下のように仕訳を行ないます。

借方貸方
普通預金90万円売掛金100万円
売掛債権売却損10万円  

※手数料10%として計算

ファクタリング手数料に消費税はかからない

ファクタリングは消費税の計算上、非課税取引に該当します。したがってファクタリング手数料には消費税はかかりません

 

ただし、当初の売掛取引の消費税は残ります。ファクタリングをしても納めるべき消費税に変更はないため注意しましょう。

ファクタリングは日本中小企業金融サポート機構へご相談を

ファクタリングを検討しているなら「一般社団法人日本中小企業金融サポート機構」に相談しましょう。当機構に安心して相談できる理由を解説します。

 

経営革新等支援機関

当機構は2020年10月、財務局および経済産業局により「経営革新等支援機関」に認定されました。経営革新等支援機関とは、知識や実務経験が一定以上に達している事業者が認定されるもので、同機構の専門性を裏付けています。

 

一般社団法人としてファクタリングを提供していることもポイントです。一般社団法人はいわゆる非営利法人の一つで、同機構の手数料は1.5~10%と低めに抑えられています。印紙代や郵送代もかかりません。

 

上述のとおり、ファクタリングによるオフバランス化は手数料が重要です。ファクタリング手数料は利益を押し下げるため、あまりに高いと総資産利益率の改善が図れません。同機構の低い手数料はオフバランス化において大きな強みといえるでしょう。

即日・非対面のファクタリングも可能

現金化スピードの早さも魅力です。当機構では申し込みから最短即日で資金調達できるため、資金繰りに悩む経営者にとっては心強いでしょう。

 

当機構はオンライン契約にも対応しており、完全非対面でファクタリングが可能です。オンライン契約でもスピーディーに資金調達でき、特に成因証書(請求書など)があると最短3時間で現金化できます。

 

ファクタリングには審査があり、必ず利用できるわけではありません。ただし銀行融資と異なり、ファクタリングは申込者より売掛先の信用力が重視されます。財務状況が悪くても利用できる可能性は十分にあるでしょう。

 

当機構への相談は無料です。ファクタリングを検討しているなら気軽に相談しましょう。

まとめ

オフバランス化は資産や負債をバランスシートから外す処理で、総資産利益率の向上などから企業価値の上昇が見込めます。

 

ファクタリングでオフバランス化が可能ですが、手数料には注意が必要です。場合によってはデメリットのほうが大きくなるため、実施の際は慎重に検討しましょう。

 

自身で判断できない場合、一般社団法人日本中小企業金融サポート機構への相談が有効です。公的に認められた専門機関で、専門家の立場から資金調達に関するさまざまな疑問に答えてくれるでしょう。