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コラム

会社の破産手続きの流れ



会社が破産手続を行うと、いよいよ倒産ということになりますが、手続を済ませる上では利害関係者に悪い影響を及ぼしてしまわないように、細心の注意を払う必要があります。会社の破産手続はどのような手順で行われることになり、また、どのような点に注意して進めていく必要があるのか解説します。

 

破産手続進行の注意

会社の破産手続を行う際には、まずは弁護士に相談するのが第一となります。弁護士の方からも破産手続における注意点は教えてもらうことになると思いますが、相談の前から破産の準備を行っておいた方が無難ですので、以下の点には注意しておくようにしましょう。

 

まず1つめに注意すべきは、資産を勝手に処分してはいけないということです。破産は法人が持つ負債を資産によって補てんし、不足分については免除するという法的な手続となり、資産は裁判所の選出した破産管財人によって管理、換価され、法律に従って債権者に支払われることになります。もしも勝手に資産を処分してしまうと、債権者へと支払われるお金が減ってしまう可能性がありますので、これ以上損をしないためにも、勝手に処分すべきではありません。

 

次に、会社の財務状況を正確に、正直に弁護士へと伝えるという点が重要です。財産があるのにも関わらず、それを隠して申告し、破産で借金が無くなった後にその財産を手にする、というやり方は法律によって厳しく規制されています。破産法2651項と2項では、上記のようなケースを「詐欺破産罪」としており、10年以下の懲役か一千万円以下の罰金に処すとされています。債権者がこれ以上不利にならないようにするためにも破産法はあるわけです。

 

最後に、破産の状況を他社(債権者も含む)に漏らさないことがポイントとなります。もしも破産の状況が債権者に漏れてしまうと、債権回収を強行されてしまう可能性もあり、自社がより損をしてしまう可能性もありますので注意が必要です。

 

以上のポイントを踏まえた上で、破産手続の基本的な流れと、経営者が行うべきことについて見ていきましょう。

 

破産手続の流れ

会社が破産をする場合には、多くのケースが多額のお金の話になり、数億円、数十億円というお金が動くことになるため、個人が行う自己破産とは違い、会社が消滅するまでには長期間を要する可能性があります。行わなければならない法的な手続や、会社が登記上にて消滅するまでに行っておかなければならないこともありますので、一人で全てを行うのではなく、信頼できる弁護士に相談をするのが一般的になっています。

 

破産手続の流れとしては、まずは弁護士に相談することが第一です。弁護士に破産申立を委任して、会社の倒産に際して必要となるノウハウを教えていただくようにしてください。また、不安なことがあれば、この段階で状況を全て報告した方が良いでしょう。依頼を受けてもらった後には、手続に必要となる書類の作成や残債の整理、従業員の解雇といった業務も付随して必要となります。先にも注意したように、この段階で正確に状況を伝えておかなければ、後になって問題が発生することもありますので全てを明確に、弁護士さんへと伝えてください。

 

次に雇った弁護士さんが自己破産申立を行うことになります。破産申立は裁判所に行って行うことになります。依頼者は裁判所へと同行する必要は無く、依頼を受けた弁護士さんのみで行くことも多いです。ここでは予納金という費用を支払う必要があります。

 

申立が終わったら、次に破産管財人との面接に移ります。破産管財人は換価される資産を管理する人で、裁判所から選出されることになります。債務者に代わって弁護士が破産管財人と話をすることになり、残債の整理から資産の処分、換金といった状況のすり合わせが行われるのがこのステップとなります。なお、手続が開始されると同時に会社が持つ財産が破産管財人の管理下に置かれることになり、経営者は勝手に財産を処分することはできなくなりますので注意が必要です。ここまで来ると、債権者の強制執行も止められることになり、状態も落ち着いてきます。

 

面接が終わると債権者集会が始まります。債権者集会では主に、管財人から債権者に向けて、会社が破産した経緯や資産状況が説明されることになります。債権者集会が終わると、説明した通りに債権者への配当が行われることになります。会社が持つ財産が換金され、債権者に対して公平に支払われます。場合によっては債権者集会が2度、3度と重ねられることもあります。

 

最後に、官報交付、完了となります。会社の登記が無くなり、法人格が消滅して、無事、会社は倒産、会社債務の支払い義務が無くなることになります。

 

 

会社のような大きな組織が終わりを迎えるためには、様々な段階を経て、法的手続を行っていく必要があります。弁護士への相談は必須となりますので、まずは信頼できる弁護士を探すことから始めていきましょう。

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