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銀行融資に関わる「資金使途」とは

事業が銀行融資を受ける際には、銀行側から「資金使途」について問われます。資金使途とはその名の通り、融資を受けた資金の使い道のことです。ここでは、銀行融資の際に資金使途を問われる理由や、具体的な使途の例を紹介します。

銀行が気にする資金使途とは

銀行が資金使途を気にする理由は、貸したお金がきちんと返済できるのかを確認するためです。当然のことながら、現在赤字になっている事業にお金を貸せば、それが返済される確率は格段に低くなります。銀行側は、融資した資金の返済が滞ることのないよう、事業の業績も審査をしているため、現状赤字の事業や、黒字であっても明らかに売り上げが落ち込んでいるような事業に対しては、融資を断るケースもあるでしょう。
なかには、融資を受けやすいようにと資金使途を偽ろうとする方もいるかもしれませんが、もちろんNGです。銀行融資を受ける際の資金使途は必ず正確に明記し、それ以外の用途で使用することは避けましょう。

主な資金使途

それでは、実際にどのような資金使途があるのか、種類を見てみましょう。たとえば、以下の2つがあります。

設備資金

事業を行うために掛かる設備費用です。どんな事業であっても、設備への投資は必要となることがほとんどでしょう。デスクワークであれば、パソコンや机、イスなどを新たに用意する方もいると思います。店舗の運営となれば、店内の設備を整えるだけでも数百万円単位の資金が必要となってきます。設備資金は用途や必要性が明確なため、銀行側からの信頼性も高くなりますし、融資を受ける側からしても伝えやすいものです。

運転資金

事業を運営するにあたって気を付けたいのは、必ずしも支出より先に入金があるとは限らない点です。商品を仕入れて運用する事業なら、先に商品を用意するために資金が必要となり、それが売れるまでは収益になりません。また、実際にお金のやり取りが発生しない場合でも、仕事の完了後に入金がされる場合には売掛金として処理されるため、その間は手元に資金がない状態となります。数万円程度であれば問題ありませんが、事業を運営するとなると、数百万円単位でズレが発生してくるものでしょう。資金繰りを安定させ、安定して運営させるためにも、運転資金の用意が必要となるのです。これもどんな事業でも起こり得ることなので、銀行側へ伝えやすくなります。

一時的な資金使途の例

上記で紹介した以外にも、一時的に資金が必要となるケースがあります。たとえば以下の3つです。

季節資金

季節資金とは、季節性のある商品を扱う事業において、特定の時期のみに必要となる運転資金を指します。季節資金は基本的に毎期発生するため、次の借り入れまでに全額返済されているのが望ましいです。

納税資金

納税資金とは、税金の納付のために銀行から受ける融資のことです。会社を経営するにあたっては、法人税や消費税などさまざまな支払いが発生します。順調に売り上げと収益が伸びていれば納税も問題なくできるように感じますが、そうはいかないのが実際のところです。資金繰りの関係から、納税のタイミングで資金が足りなくなるケースは少なくありません。そのため、納税資金も一般的な融資の使途として利用されています。

賞与資金

賞与資金は、従業員へ賞与(ボーナス)を払うために借り入れる資金です。従業員を雇っている場合、業績に応じて賞与を支払います。支払い自体は義務ではないものの、賞与を仕事のモチベーションとして働いている人が多いのも事実です。経営者の中には、銀行から融資を受けてでも渡したいと考える方も多いでしょう。そのため、賞与の時期に銀行から融資を受ける事業主も少なくありません。こちらも次回の賞与までに全額返済するのが望ましいです。

融資がされにくい資金使途の例

銀行融資は、あくまでも返済ができることを前提としたものです。そのため、ネガティブな資金使途の場合には融資を受けにくくなります。代表的なものでは、赤字補てん、借金返済などです。
事業の経営が落ち込んでおり、赤字になっている事業への融資は、銀行にとっても大きなリスクです。そのため、基本的にはNGとしているケースが多くなります。借金返済のために融資を受ける場合も同じです。融資を受ける側としても、借金返済のために借金をするという負のサイクルに陥ってしまうため、避けた方が良いでしょう。

資金使途違反

銀行に資金使途を説明したものの、実際にそれとは別の内容で資金を使っていた場合は、資金使途違反となります。たとえば、事業拡大のために設備を導入する、として借りた資金を、別の機材の購入に充てたり、投資に使ったりするなどです。こうした資金使途違反を犯した場合、これまで借り入れていた資金を一括で返済するよう求められるケースもあります。

 

資金使途は銀行にとって大切な情報です。借りたお金は何に使っても問題ないと考えていた方もいるかもしれませんが、その重要性を今一度見直してみましょう。伝えていた事項と違う目的で使用することで、資金使途違反となってしまうケースもあるため注意が必要です。

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