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保証協会融資で代位弁済に直面するとどうなるの?

 

中小企業の場合は、保証協会融資を受けている企業も多いことでしょう。しかし、実際に保証協会融資で代位弁済されるとどうなるのかわからないという方もいるかもしれません。そこで、代位弁済について詳しく解説していきましょう。

代位弁済とは

融資を受ける際に銀行から直接受けるのではなく保証協会を利用して融資を受けると、貸し倒れなど借主が返済できなくなった場合に、保証協会が肩代わりして返済します。代位弁済とは、保証協会融資を受けて借主が返済できない場合に、保証協会が金融機関に代わって返済する制度のことをいいます。代位弁済は保証協会が借主の代わりに支払いますが、代わりに支払うだけなので当然支払った金額は借主に請求されます。

代位弁済に直面するとどうなるのか

代位弁済はどうなった場合に行われるのでしょうか。一般的には、滞納から3ヶ月以上経つと代位弁済が行われます。では、代位弁済されるとどうなるのか説明していきます。

金融機関の融資が受けられない

代位弁済されると、個人信用情報機関に事故登録されてしまいます。事故登録とはいわゆるブラックリストのことで、一度登録されてしまうと登録が削除されるまでは金融機関で新規の借入が受けられなくなります。それだけでなく、クレジットカードの発行や車のローンなどを組むことができなくなってしまいます。

そのままにしておくとクレジットカードの利用停止や、財産の差し押さえなどの可能性もあります。

保証協会から求償権請求がくる

代位弁済されると、基本的には借主に代位弁済されたという通知である「内容証明郵便」が送られて知らされます。代位弁済の際に、銀行が持っていた「求償権」という債務者に借金返済を請求する権利が保証協会へと移るため、しばらくすると保証協会から代位弁済の通知が送られてきます。借主は保証協会と直接分割などの契約をしているわけではないので、基本的には全額一括請求されます。

保証協会から遅延損害金を請求される

返済を滞納してしまうと遅延損害金が課され、保証協会はこの遅延損害金も含めて代位弁済を行っています。そのため借主には保証協会から遅延損害金も請求されることになります。遅延損害金は最大で年14.6%加算されます。

また、保証人が付いている場合は、保証協会から保証人に返済の督促が行われるため、保証人と返済について話し合うようにしましょう。連帯保証人は借主の返済状況に関わらず、返済の義務が発生してしまいます。

取り掛かるべきこと

代位弁済の通知や請求金額を見ると絶望してしまうかもしれませんが、代位弁済された場合の取り掛かるべきことについて説明していきます。

返済方法の相談

保証協会は公的機関なので返済の意思があり相談すれば、ちゃんと話を聞いてくれることが多いです。まずは返済方法など保証協会に出向いて相談してみましょう。債務免除は自己破産でもしない限り難しいですが、長い期間がかかっても残元金を回収しようとする傾向が強いため、逆に言うと長期分割で返済するという交渉の余地があるといえるでしょう。

返済計画の遂行・見直し

前述したように保証協会は公的機関のため、完済するまで現実的な計画の遂行を常に求められることになります。まずは保証協会に相談へ行く前に、現在の収入金額、月々の返済金額、返済期間などを含めた返済計画書を作成し、それを持って相談へ行きましょう。返済方法を相談するには、借主は「返済可能である」ということを保証協会に納得させねばなりません。相手を納得させられるようにしっかりと返済計画を立てることが大切です。

もし話し合いに応じてくれない場合は、弁護士を通して返済についての交渉(任意整理)を行いましょう。状況によっては利息や遅延損害金の一部を免除できることがあります。

救済処置「求償権の消滅保証制度」

企業が代位弁済を受け保証協会が求償権を持っている間は、原則として新規の保証付き融資を受けることはできません。しかし経営改善計画が明確に遂行でき、その企業が自力再生する見込みがある、あるいは返済の目途が立つと再生審議会で承認されれば、保証協会は「求償権の消滅」を行うことができます。

保証協会が金融機関に対して求償権を消滅させる保証をすると、金融機関で新たな保証枠に基づいて、企業に対して求償権と同額の融資を行うことができるようになります。金融機関から新規で借り入れた融資で、保証協会へ弁済をすることで「求償権を消滅」させることができます。

その後は金融機関に対して返済していくことになりますが、もう求償権は消滅しているので、新規の保証付き融資を受けることが可能になります。

つまり求償権を消滅するという制度は、新たに融資を行うというわけではなく「求償権を消滅させるため」に便宜的に行います。求償権が残っていると新規の融資が受けられず、企業はいつまで経っても再生することができないため、この「求償権の消滅制度」は企業再生、正常な取り引きにつながっていきます。

もしいきなり代位弁済の通知が来たら動揺してしまうかもしれませんが、代位弁済されても分割返済や経営改善計画をしっかりと立てることで再生させる企業も多くあります。まずは通知が来たら焦らず、相手を納得させることができるような経営改善計画や返済計画を立てて保証協会へ相談しに行きましょう。

一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構