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代表理事インタビュー

中小企業を取り巻く見えない問題

平成18年改正貸金業法が国会の全会一致で可決され、平成22年6月に施行となりました。いわゆる多重債務者をなくそうというのがその目的ですが、同時に副作用も生んでしまいました。それは、個人・零細企業の短期の資金調達の道まで閉ざしてしまったのです。年商1億円以下の個人・零細企業は、それまで100万円から1000万円ぐらいの短期資金を消費者金融や事業金融会社から調達していたのですが、それが困難になってしまったのです。もちろん、銀行や信金・信組が融資してくれればそれに越したことはありません。しかし、金融機関は不動産などの担保がなければ、なかなか個人・零細企業には融資してくれません。経営が厳しくなった個人・零細企業といえども、そこのオーナーさんは当然、「会社を潰したくない、何とかしたい」と、藁をもつかむ思いであらゆる手段で資金調達に走りまわります。
一方、規則を厳格化すれば、違法ビジネスが台頭するのは、世の常です。改正貸金業法は当初、ヤミ金融と言われる業者を取り締まるために施行された法律ですが、逆に、悪質な違法金融業者をはびこらせてしまいました。しかし、行き場のない零細企業の中にはそういうところに頼らざるを得なくなっている会社が多数存在しています。

これがこの国の個人・零細企業の資金調達における見えない問題です。本来、金融業というのは、会社の将来性や、将来の支払い能力に対してお金を貸すものであるべきです。
しかし、残念ながら、日本の金融機関は、不動産などの資産がある企業や過去の財務データが良好な企業など「晴れた日には傘を貸す」けど、そうでない企業には「雨が降っても傘を貸さない」という構造になっています。

もちろん、政府や地方公共団体もさまざまなサポートはしていますが、業種が限られていたり、審査が厳しすぎたり、また、審査に時間がかかり過ぎたりして状況にそぐわないのが現実です。

日本中小企業金融サポート機構という窓口

そんなことを私の議員時代の友人や元官僚の知人と話していて、「それなら我々で何かできることはないだろうか」。それがこの組織を立ち上げることになったきっかけです。幸い、多くの皆さんの賛同も得られ「日本中小企業金融サポート機構」としてスタートする運びとなりました。

この機構の役割は、資金面で問題を抱えている個人・零細企業の経営者の方々に、“窓口”を提供しようというものです。

当機構は、資金調達について見識や経験を持つ専門家、あるいは弁護士、会計士の方々にブレーンとしてご協力いただいています。

資金調達ができれば立て直しができるケースであれば、それに応じた業者の紹介や債権譲渡などをはじめとする資金調達の方法を。あるいは、税金対策をきちんとやれば立て直せるというケースがあれば、それに沿ったその分野に詳しい税理士を、また、立て直しが難しい場合でも専門の弁護士を紹介するなど、各々の企業の状況に即した対応をさせていただきます。

前向きの資金需要、後ろ向きの資金需要

ここで、資金需要のお話をしましょう。
零細企業の資金需要には2つ種類があります。所謂、前向きの資金需要と後ろ向きの資金需要です。

例えば、近々大きなイベントがあるから、そこに出店すれば収益が見込める、だから、その間の短期的な資金を調達したいという小売業のケース。あるいは、大幅ディスカウントのお酒の販売がある、これを機会に大量に仕入れたいという飲食業のケースなどです。その先に確実に収益が見込める場合の短期的な調達というのは前向きの資金需要です。
それに対して後ろ向きの資金需要というのは、支払いが滞っていたり、手形を一時的にジャンプさせたり、しかもそれを何度も繰り返すケースです。このような会社は、違法な闇金に手を出したり、詐欺的な手法を取ったりするので、早晩破たんしていきます。破たんするにしても、自分だけで処理できればいいのですが、多くのケースではほかの零細企業を巻き込み、連鎖倒産を引き起こす例もあります。

当機構は、いずれのケースでも、できるだけ丁寧に対応し、資金の調達はもちろん、私的整理や法的整理が必要な場合でも専門家を紹介させていただきます。

資金調達のポイントは短期資金です。ひとつの例を考えてみましょう。
零細企業の工務店が5千万円の家屋建築を請け負ったとしましょう。当然、施工主は最初から5千万円を支払ってくれるわけではありません。とはいえ、当然、大工さんへの工賃や材料費はかかってしまうので、通常は契約時に着手金として1千万円、途中で中間金としてまた1千万円、残りの3千万円は建物が完成したときに残代金として支払われるというのが一般的です。
ところが、その間、工賃や材料費が当初見積もりよりも上昇することはままあります。

しかし、そんなときでも銀行は金融資産もしくは不動産がないと融資をしてくれません。こんな時、早まって闇金やカード枠の前借などでなく、我々の機構に御相談いただければ、その企業の状況に沿って対応策を提案することが可能なのです。

必要なのは第三者の目、思いをシェアする賛同者

私はもともと証券会社の投資銀行部で約25年間、金融業界、主に、銀行、商社、カード会社、信販会社、消費者金融、中小企業向け金融会社などの資金調達、あるいはM&Aなどを手がけてきました。

2006年からはNISグループ株式会社という中小企業向け金融や不動産担保金融、リースなどを扱う会社の社長として、同社の立て直しに従事しました。ですから貸す側、借りる側双方の現実を目の当たりにしてきました。

その経験から、中小企業経営者の方々にアドバイスをさせてもらうなら、会社を第三者の目できちんと見てもらうことです。

第三者とは、取引先や親類縁者ではなく、企業を見る目を持った専門家のことです。零細業者とはいえ経営者は、どうしても自分の会社に愛着があるため、自分の会社をひいき目に見てしまうものです。このノスタルジーが客観的な判断力を失わせてしまいます。
会社というのは続けていくにしても、止めるにしても、タイミングが非常に大切です。それを知るために、いまの状況がどうなっているのかを客観的に分析してもらうことをお勧めします。
資金調達の問題、販路の問題、顧客の将来性の問題、それから後継者の問題もあります。そうしたものを総合的に見て、会社を今後どうやって行くかということを一度立ち止まって考えてみることが必要です。

そして、これから自分のアイデアを事業として立ち上げる方の場合。必要なことは、自分が考えているビジネスを理解してくれる人を探すことです。それは、出資、共同経営、融資など、一緒にリスクを取ってくれる方です。
事業を始めるとき、人は、どうしても独りよがりになってしまいます。誰だって、「これは絶対に儲かるぞ」と思って事業を始めます。でも、思った様にはうまくいかないなんて普通にあります。そこで必要なのが、自分の考えや思いをシェアしてくれる人、つまり、同じ船に乗ってくれる人です。

客観的な第三者の目、思いをシェアする賛同者……企業経営のために、これらはぜひ必要なものです。特に、若い方たちには、どんどん起業という形で挑戦をしてもらいたいと思います。我々もサポートします。この国の個人・零細企業や新興企業を元気にするために、手を携えて前進していきましょう。

まずは、お気軽にお問い合わせください。

一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構